天皇陛下、新型コロナに言及=追悼式のお言葉で異例
追悼式のお言葉はこれまでも上皇さまや陛下が新たな表現を盛り込むなどして少しずつ変わってきたが、基本的な構成は同じだった。新たに段落を一つ加え、戦没者以外の話題に触れたのは極めて異例で、コロナ禍に苦しむ国民への陛下の思いがうかがえる。
感染拡大の影響で、天皇、皇后両陛下がお住まいのある赤坂御用地から皇居以外に外出したのは約半年ぶり。「四大行幸啓」と呼ばれる両陛下が出席する地方行事は年内の開催が全て取りやめになり、秋の園遊会も中止が決まった。感染拡大の収束は見通せず、両陛下が以前と同様の活動を再開できるめどは立っていない。
両陛下は4月に政府専門家会議の副座長だった尾身茂氏から説明を受けたのを皮切りに、学者やNPO関係者など幅広い立場の人を赤坂御所に招き、新型コロナの影響などについて熱心に耳を傾けてきた。
尾身氏との面会では、陛下が冒頭、「私たちが心を一つにして力を合わせながら、現在の難しい状況を乗り越えていくことを願っています」と発言したことが公表された。5月に日本赤十字社社長らと面会した際には皇后さまの発言も公表され、いずれも宮内庁ホームページに掲載された。活動が大幅に制限される中、両陛下から国民へのメッセージの意味合いがあったとみられる。
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