2020年8月3日月曜日

(写真=PIXTA)© 日経平均,相場 (写真=PIXTA)  ☆ テクニカル分析 ☆
 日経平均
雲のサポートを確認した形だが、戻りも鈍く、さらに75日移動平均線のサポートを確認するような場面もあると思う。25日移動平均線や基準線に上値を押さえられて冴えない展開が続きそうだ。
 ☆ 本間宗久相場三昧伝 ☆
 先週末に大きく下落した反動から大幅高となったが、戻りは鈍いと言えよう。積極的な買いや腰の据わった買いなどは見られず、目先の持高調整で買い戻しが入っているだけという感じだ。
 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中では積極的に買い上がる理由もなく、好決算を発表するものは既に買われ過ぎている銘柄が多く、買い気には乏しいといえよう。新型コロナウイルスが終息するまでは買えない状況が続くと思う。
 配当利回りを見ると買える銘柄が多いと思う。減配リスクがあり、それでなくても下落懸念が強いので買い難いのだろうが、減配リスクも加味しても高配当が魅力というものあり、改めて注目だろう。
 高配当と言っても下落リスクがあるということであれば買われている銘柄の方が下落リスクが高いのだから、高配当利回り銘柄に注目してもいいだろう。減配リスクも加味した利回りで買えるかどうか判断するという手もありそうだ。
 もっと詳しくは動画付きメルマガ(日々是相場)をご購読ください。
 朝刊→https://www.mag2.com/m/0001691823
 夕刊→https://www.mag2.com/m/0001691824
 動画なし→https://www.mag2.com/m/0001691961
著者:清水 洋介
(提供:Investing.comより)

ニュース





© FNNプライムオンライン 首都高速でポルシェに追突され、夫婦2人が死亡した事故。



容疑者の弟が、複雑な胸の内を語った。
夫婦の命を一瞬にして奪った、まさかの事故。
2日午前8時すぎ、首都高速道路・湾岸線の東扇島インターチェンジ付近で起きた。
会社役員・彦田嘉之容疑者(50)の運転する車が、前を走っていた黒いワゴン車に追突。
ワゴン車に乗っていた内山仁さん、美由紀さん夫婦が、車外に投げ出されるなどして死亡した。
前方が大きく破損した真っ赤な車、高級外国車のポルシェ。
横に止まるワゴン車は、車体の後部が大きくひしゃげ、原形をとどめていない。
その運転席をのぞき込むようにしているオレンジ色の服の男が、彦田容疑者。
過失運転致死の疑いで、3日朝に送検された。
事故のおよそ30分後に撮影された動画には、懸命に心臓マッサージを行う救急隊員の姿が。
事故直後の様子を目撃した人は...。
事故直後を目撃した人「みんな徐行している。車の部品が(道路に)散乱しちゃってて、たぶん女性だったと思うが、放り投げられていて、タオルを頭からかけられた状態で横たわっていた」
その時、彦田容疑者は...。
事故直後を目撃した人「窓に近寄って何か言ってて、その時は(追突された方の)運転手さんは動いていた。(彦田容疑者は)落ち着いてというか、普通に話していたと思う。後ろで人が横たわって、タオルかかっているのにすごいなと思った」
事故直後も落ち着いた様子に見えたという彦田容疑者。
警察の調べに対し、「時速100km以上を出したことは間違いない。出し過ぎちゃった」と供述しているという。
今回の死亡事故を受けて、容疑者の親族が苦しい胸の内を明らかにした。
容疑者の弟「兄は週末、ポルシェに乗り、スポーツカーが集まる大黒ふ頭に行っていたので、きのうもそこへ向かっていたのだと思います。普段から気が荒い性格ではなく、安全運転するほうでした」
彦田容疑者は、親族とともにガソリンスタンドの経営に携わり、普段はポルシェではなく、国産の車に乗っていたという。
彦田容疑者が事故当時に乗っていたポルシェは、レーシングカー並みの加速力を誇り、本体価格だけでおよそ3,650万円。
その後の調べで、追突前のブレーキ痕がなかったことなどから、警察は、内山さんの車を追い越そうとして追突したとみて調べている。
© KYODONEWS NHK放送センター=東京都渋谷区  NHKが次期経営計画案(2021~23年)に、AMラジオと衛星放送のチャンネル数を削減する方針を盛り込むことが3日、分かった。肥大化への批判を踏まえた業務削減の一環。既存のチャンネルで内容が重複する番組ジャンルを整理した上で実施時期を判断する。次期経営計画案は4日にも発表される。
 ラジオはAMとFMで三つあるチャンネルのうち、AMラジオの第1、第2放送を集約する方針。衛星放送については、既に表明している2Kの衛星放送(BS1とBSプレミアム)を一本化する方針を盛り込む。
 NHK関係者によるとAMラジオのチャンネル削減の実施時期は23年度までと限定しない。
5年ぶり2度目の優勝を果たし、賜杯を手に笑顔の照ノ富士。2017年秋に大関から陥落。膝の半月板損傷と糖尿病に苦しみ抜いた末の、久々の笑顔だった。© Number Web 提供 5年ぶり2度目の優勝を果たし、賜杯を手に笑顔の照ノ富士。2017年秋に大関から陥落。膝の半月板損傷と糖尿病に苦しみ抜いた末の、久々の笑顔だった。  照ノ富士の復活優勝が大きな話題になったね。元大関が序二段まで番付を落としての再入幕。前頭17枚目、幕尻での優勝だった。
 相撲自体は、昔と変わってないんだ。力任せの取り口は相変わらず。
 もう少し膝を曲げて、立ち合いもちゃんと手を付けばよいのに――と思っていたら、どうやら「膝が伸びなくなってしまって、土俵から下りるのもきつかった」と、場所後に言っていたとのこと。今後も、さらにケガに気を付けなきゃな。
それと、今場所は、よく相手を見て分析していたね。相手が最初の一発目でどう出てくるか、足の出てくるところなどを、よく見ていたんだ。
顔付きも気迫も違った。
「気持ちの勝利」だと思うよ。

ひとり大関としてよく頑張った朝乃山。

新大関として土俵に上がった朝乃山だけど、照ノ富士と逆で土俵に上がる前から、顔が緊張しているのがわかる。優勝争いで負けられない14日目。照強戦で足を取られ、ひっくり返って3敗目となってしまった。
 白黒の世界だから「勝てば良し」とはいえ、照強はその後のインタビューで「昨日の夜から付け人と足取りの練習をしていた」とかなんとか、興奮してペラペラ喋り過ぎだよ。そういうのは相手に失礼なの。礼儀が足りないよ。
 朝乃山は、千秋楽の正代戦もそうだったけど、立ち合いがあまりよくなかったね。上から左上手を取りにいってるんだよな。それまでは、当たって右差して左前みつを取って、といういい形だったんだけど、その形が中日あたりから崩れてきた感じ。
 でも、両横綱も、もうひとりの大関の貴景勝も休場したなかで、ひとり大関として最後までよくやったと思う。
 まだ新大関なんだから、来場所に期待してるよ。

「実はケガで痛かった」と、すぐ休場しちゃう。

横綱ふたりは、もういつ辞めてもいいよ。
 ちょっと負けると「実はケガで痛かった」と、すぐ休場しちゃう。言い訳にしか聞こえなくなってくるんだよな。
 今場所は関脇・小結の三役がよく頑張った!
 全員勝ち越して、特に大栄翔は白鵬にも勝ったり、よく稽古しているのがわかる相撲なんだ。前に出て、まわしを取らせない押し相撲に徹している。
 正代も、今までは立ち合いでのけぞるような形になるのが指摘されて来たけど、それが無くなったね。相撲自体は、基本当たって攻めるタイプで変わってはいないんだけど、体が前に出るようになってるからなんだ。

誰にでも優勝の機会があると分かった場所。

10勝5敗とか5勝10敗など、2ケタ勝った力士と大負けした力士が多かったんだ。
 4カ月ぶりの本場所だったけれど、その4カ月間をどう過ごしたかが出たんじゃないかな。すぐに9月場所を迎えるけど、来場所からまた元の流れが戻ってくると思うよ。
 新型コロナ感染者はもちろん、他に大きな怪我や病気もなく、無事に終わってよかった。
 協会の職員さんたちなど、周りの人たちも本当に気を遣ってくれて15日間を無事に乗りきれた。
 照ノ富士の復活優勝ということで、誰にでもチャンスがあるってわかったし、ケガと闘っている若い力士たちにいい見本を見せてくれたよね。
 本当に、今場所はみんな面白い相撲を見せてくれたと思う。
 ありがとうね、お疲れ様。
 場所後は疲れて、免疫力も下がっているから、今後の生活も気を緩めないで、注意しながら9月場所を迎えよう!
(構成・佐藤祥子)

官邸に入る安倍晋三首相(手前)=2020年8月3日、東京・永田町© PRESIDENT Online 官邸に入る安倍晋三首相(手前)=2020年8月3日、東京・永田町

「緊急事態宣言のようなブレーキをかけたほうがいい」

新型コロナウイルス感染者ゼロだった岩手県で7月29日、初めて感染者が確認された。PCR検査で、盛岡市の40代男性と宮古市の30代男性の2人から陽性反応が出た。
岩手県は、鳥取県で4月10日に感染者が確認されて以降、3カ月半以上にわたって全国で唯一、感染者が確認されなかった。これまで達増(たっそ)拓也(たくや)知事は「感染者第1号になっても県はとがめません」と呼びかけていたが、31日には定例記者会見でこう述べている。
「3月、4月より深刻な状況。第2波とも呼べる流行の大きい波が来ている。政府には緊急事態宣言のようなブレーキをかけたほうがいいと注文した」
「第1号をとがめない」という意見には賛成だ。だが、緊急事態宣言を求めるのはいかがなものか。たしかに全国的に感染者が増加し、新聞やテレビは「連日の1000人越え」と伝えている。しかし浮足立ってはならない。トップである知事が落ち着いていないと、県民の不安は募り、事態が悪化するばかりである。

感染力はそれなりに強く、だれもが感染する可能性がある

岩手県によると、盛岡市の40歳代男性は7月22日~26日にかけ、関東地方のキャンプ場に県外の友人3人と滞在した。その際、友人と車やテントに宿泊した。友人1人が28日に陽性となり、男性も県内でPCR検査を受けたところ、感染していることが分かった。のどに痛みがあり、せきも出ていた。
一方、宮古市の30歳代男性は27日に「地域外来・検査センター」を受診。その後、PCR検査を受け、29日に陽性が判明した。
新型コロナウイルスは今年1月に中国湖北省武漢(うーはん)市でオーバーシュート(感染爆発)を起こした後、WHO(世界保健機関)が3月11日にパンデミック(世界的流行)との認識を示し、現在もウイルスは世界中で感染の拡大を続けている。
振り返ってみると、新型コロナウイルスはコウモリなどの動物から人の世界に入ってきて1年もたっていない。まだまだ、人にとって経験したことのない未知のウイルスであり、私たちの大半は「獲得免疫」がない。従って感染力はそれなりに強く、だれもが感染する可能性はある。そこで言いたい。岩手県で感染者が確認されたからといって慌てる必要はまったくない。これまで岩手県で感染者がゼロだったのではなく、きめ細かな疫学調査と検査の体制が整っていなかったために、感染が十分確認できなかったと考えた方がいい。

マスクを着けていないと、外出もできない状況になった

WHOや厚生労働省は20年ほど前から、H5N1型の鳥インフルエンザウイルスが変異して毒性の強い新型インフルエンザが発生すると、「世界で7400万人、日本国内で17万~64万人が感染死する」と警告してきた。しかし、日本は危機感が鈍く、通勤ラッシュの満員電車の中でマスクも着けずに平気で咳やくしゃみをする人が多かった。
ところが、である。いまは新型コロナウイルスが感染拡大した結果、マスクを着けていないと、外出もできない。外も歩けない。状況が大きく変わり、振り子が反対方向に大きく振れている。
以前にも書いたが、1万分の1ミリという極小のウイルスは、野外では風に吹かれてあっと言う間に拡散してしまい、感染など成立しない。緊急事態宣言中に神奈川や千葉の県知事が「海に来ないでほしい」などと呼びかけていたが、海岸は陸風海風と常に強い風が吹いていてウイルスはすぐに消える。野外でのマスクは実におかしな話だ。熱中症の危険もある。
要は過剰反応なのである。感染に対して神経質になれば、オキシトシンなどのホルモンの分泌を妨げ、私たちが本来持っている「自然免疫」を弱めてしまう危険性もある。
新型コロナウイルスのような新興感染症に対しては、感染の拡大を食い止めて重症者や感染死をなくす努力は必要不可欠である。だが、ニュースが毎日伝える感染者の増減に一喜一憂していたのでは、精神的にも肉体的にももたない。

読者の不安を刺激しながら、政府批判につなげたいという思惑か

8月2日付の朝日新聞の社説は、「コロナ全国拡大 危機回避へ具体策を」との見出しで、「新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない」と書き出す。さらにこう指摘する。
「東京から地方へ。若者から中高年へ。接待を伴う飲食から一般の会食や職場、家庭へ――。感染経路が不明の例も増え、事態は新たな局面に入ったと見るのが自然ではないか」
書き方は実にうまい。しかし、立ち止まって考えたい。「事態は新たな局面に入った」と指摘するが、前述したように新型コロナウイルスは私たちにとって遭遇経験の少ないウイルスで、大半の人に獲得免疫がない。だから緊急事態宣言などで感染拡大を抑えても、感染は必ず再び拡大する。欧米の感染再拡大を見れば、よく分かるはずだ。
一般的に新興感染症は6割の国民に獲得免疫ができてはじめて終息する。これが集団免疫の考え方である。この朝日社説を執筆した論説委員も分かってはいるはずだが、読者の不安を刺激しながら、政府批判につなげたいという思惑がうかがえる。

政府を批判しつつ、自治体はかばう巧みな書き方だが…

そう考えて続きを読むと、案の定である。朝日社説お得意の安倍政権批判が待ち構えている。
朝日社説は「この間政府は、検査を幅広く行った結果が数字を押し上げているが、医療体制は逼迫していないと説明してきた。だが人工呼吸器を必要とする重症者は7月半ばから増加に転じた。病床の準備には時間がかかるうえ、病院経営のさらなる圧迫につながることなどから、専門家や医療現場からは政府の認識の甘さを指摘する声が相次ぐ」と指摘する。
都道府県などについては「多くの自治体は対応に追われる。沖縄県は独自の緊急事態宣言を出し、県民に不要不急の外出や県をまたぐ往来の自粛を求めた。東京都は酒類を提供する飲食店などに営業時間の短縮を、大阪府も地域・業種を絞って休業や時短を要請する」と書いたうえで、こう主張する。
「地域における流行や医療の状況を踏まえ、試行錯誤を重ねながら最適解を見いだすことが大切だ。今年春から初夏にかけての第1波の時と同じく、あるいはそれ以上に、知事を始めとする自治体の力量が問われる。いわゆる3密の回避など、感染リスクを避ける行動を一人ひとりが心がけ、実践していく大切さは言うまでもない」
政府を批判し、一方で自治体をかばう。ここも実に巧みである。朝日社説らしさでもあるが、どうもこのあたりが沙鴎一歩には鼻につく。

私たち「国民の不安」を煽っているのはどちらか

朝日社説は書く。
「一方、政府の動きはいかにももどかしく、頼りない」
「緊急事態宣言の解除後、検査や保健所の態勢強化にどこまで本気で取り組んだのか。今後どんな戦略を描いているのか。強行した『Go To事業』をどうするのか。自治体からは休業要請などとセットで出す協力金について、国の補助を求める声があがる。どう応じるのか」
確かに「Go Toキャンペーン」は拙速だったところがある。しかし、経済・社会活動の振興と防疫の両立はきわめて難しい。一方的な批判ではなく、建設的な対案が必要だろう。
続けて朝日社説は「こうした疑問にしっかり向き合わず、説明から逃げる姿勢が、社会の不安と不信を深めていることに気づくべきだ」と主張する。しかし私たち国民の不安を煽っているのはどちらだろうか。政府批判が前提となっていては、せっかくの社説も読み応えがない。

PCR検査と抗原検査をうまく組み合わせて実施すべきだ

次にPCR検査について書いた読売新聞の社説(8月1日付)を読んでみよう。見出しは「PCR検査 拡充が感染抑止につながる」で、書き出しは「新型コロナウイルスの感染者が1日1000人を超える水準で推移している。これ以上の広がりを抑えるためPCR検査の拡充を急ぐべきだ」とある。そしてこう主張する。
「政府が感染状況を把握し、対策を立てるのにも重要である」
「感染が流行し始めた頃は、検査が追いつかず、国民の間に不安が広がった。現在、検査能力は1日約3万5000件まで増えたが、まだ十分とは言えまい」
「できる限り検査体制を強化し、必要な人がスムーズに検査を受けられるようにしてほしい」
どうやら読売社説はPCR検査の拡充に賛成のようだ。実際のところ、日本ではインフルエンザの簡易迅速診断キットがかなり普及したために、PCR検査の拡充に力を入れてこなかった。PCR検査の費用の高さも拡充の障害となった。
簡易迅速診断キットはウイルスに反応するタンパク質を調べる抗原検査で、被検者が結果を確認できるまで数日かかるPCR検査とは違い、30分ほどで感染の有無が判別できる。ただし、偽陽性や偽陰性が出る割合が高い。
PCR検査も抗原検査もそれぞれ利点と欠点がある。この2つの検査をうまく組み合せることが肝要だと、沙鴎一歩は考えている。PCR検査だけに頼る感染予防対策はかなり偏っている。被検者が検査結果を正しく捉えることができないと、不安を増大させ、混乱を招いてしまう。

ビル・ゲイツ氏は「PCR検査は全くの無駄だ」と明言

読売社説もPCRの問題点を「もちろん機器や要員には限りがあり、希望する人全員を対象にすることは現実的には難しい」と指摘したうえで、こう書く。
「そのため、政府は、PCRより素早く結果を得られる簡便な抗原検査を組み合わせるなど、効果的な検査戦略を練るべきだ」
「簡易な抗原検査との組み合わせ」というのは沙鴎一歩の主張と同じだが、見出しからすると読売社説の主張の根底にはPCR検査の拡充があるのではないか。つまり拡充によって感染の状況を把握できれば、結果的に国民の不安が解消できるという論理である。
最近、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏がPCR検査についてCNNテレビなど複数のメディアのインタビューでこう答えていた。
「判明までに平均4.27日と時間がかかり過ぎる。感染者がこの間に感染を広げる恐れがある。PCR検査は全くの無駄だ」
判明までの時間だけでなく、PCR検査を受けた直後に感染する可能性もある。ビル・ゲイツ氏のように「無駄」とまでは言わないが、結果が陰性でも安心には結びつかない。そのことを周知していく必要がある。
記者会見で質問に答える菅義偉官房長官=2020年8月3日午前11時30分、岩下毅撮影© 朝日新聞社 記者会見で質問に答える菅義偉官房長官=2020年8月3日午前11時30分、岩下毅撮影  コロナ禍のお盆の帰省をめぐり、政府の説明が揺れている。新型コロナウイルス対策を担う西村康稔経済再生相は高齢者への感染の懸念から慎重な行動を求めるが、菅義偉官房長官は「一律に控えてと言っているわけではない」などと強調。一方、地方の首長からは、帰省の自粛を求める声があがる。
 西村氏は2日の記者会見で、都道府県境をまたぐ移動をめぐり、高齢者のいる実家などへの帰省に「慎重に考えないといけない」との考えを示した。菅氏は3日の会見で西村氏の発言への見解を問われ、「帰省を制限するとかしないとか方向性を申し上げたものではない」と説明。「高齢者に感染が広がる可能性もあるので、帰省に関する注意事項について専門家のご意見を伺う旨を申し上げたものだ」などと語った。
 一方、西村氏は3日の会見でも、家族旅行は問題ないとの認識を示しつつ、「おじいちゃん、おばあちゃんと過ごすとなると、また事情が変わってくる」と、重症化リスクの高い高齢者への懸念を改めて強調。「感染のリスクがあるので注意をしてもらわないといけない」と呼びかけた。その上で、週内に専門家に意見を聴いて帰省のあり方について方針を示すと語った。
 菅氏が帰省など人の移動の自粛に慎重なのは、自ら主導した政府の観光支援策「Go To トラベル」事業との整合性が問われかねないとの事情が透ける。菅氏は3日の会見でも「基本的な感染対策を徹底すれば、感染リスクをかなり抑えることができる」と指摘。観光業界が「現実的には瀕死(ひんし)の状態」だとして、支援策を継続する考えを改めて示した。
 ただ、高齢者への感染リスクを強調する西村氏と、経済への悪影響を避けること重視する菅氏の言いぶりの違いは、国民の混乱につながりかねない。共産党の小池晃書記局長は3日の会見で「大臣によって言うことが違う。これは、危機管理において最悪だと言わざるを得ない」と、政府の説明のちぐはぐぶりを批判した。(安倍龍太郎)

長く生きないと得られない「3つの特権」…ある日、突然の「気づき」

◆…関西医大名誉教授 中井吉英…◆

 社会が複雑化し、ストレスであふれた現代。先の見えないコロナ禍も重なり、今後は心身の調子を崩す人がじわじわと増えることが予想される。ストレスが背景にある病気は、検査で異常が見つからないことも多く、診断と治療が難しい。日本心療内科学会の前理事長で、関西医大名誉教授の中井吉英さんに、体と心を分けずに診る心身医学の神髄を尋ねた。(編集委員 山口博弥)

ベッドサイドで手を握る。体をさする。大人もそれで安心します

 心療内科医になって50年がたちました。でも、いまだに心療内科は多くの人に誤解されています。
 精神科は、統合失調症やうつ病、不安症などの精神疾患が対象。神経内科は、パーキンソン病や脳梗塞こうそくなど脳神経系の病気を診ます。
 一方、心療内科は、「体と心を分けずに診療する内科」です。主に心理社会的なストレスの影響で、体に不調が表れたり、もともとあった病気の症状が悪化したりした身体疾患(心身症)を診る「心身医学」を、内科の領域で実践します。心療内科医は名前の通り、内科医なのです。
中井吉英さんの診察室の机の上には、カレンダーの紙を丸めた筒が無造作に置いてある。「耳が遠い患者さんに話す時に使うんです。夫婦の場合は2本をこうやってね」。左手前は先輩医師から結婚祝いにもらった博多人形(京都市の西京都病院で)=永井哲朗撮影
中井吉英さんの診察室の机の上には、カレンダーの紙を丸めた筒が無造作に置いてある。「耳が遠い患者さんに話す時に使うんです。夫婦の場合は2本をこうやってね」。左手前は先輩医師から結婚祝いにもらった博多人形(京都市の西京都病院で)=永井哲朗撮影

米民間宇宙船、フロリダ沖に着水…NASA長官「我々は歴史を作った」


米民間宇宙船「クルードラゴン」で地球に無事に帰還し、船内で笑顔を見せるNASAの宇宙飛行士2人(2日、NASA提供)
米民間宇宙船「クルードラゴン」で地球に無事に帰還し、船内で笑顔を見せるNASAの宇宙飛行士2人(2日、NASA提供)
 【ワシントン=船越翔】宇宙飛行士2人を乗せ、国際宇宙ステーション(ISS)から地球に向かっていた新型の米民間宇宙船「クルードラゴン」が2日午後2時48分(日本時間3日午前3時48分)、米フロリダ沖に着水した。2人の地球帰還で、米国による9年ぶりの有人宇宙飛行は成功した。国主導で進められてきた有人宇宙技術の開発を民間企業が達成し、宇宙開発は新たな時代に入った。
 クルードラゴンは、実業家イーロン・マスク氏が2002年に創業した米宇宙企業スペースXが開発した。今回は飛行士が搭乗した初の試験飛行だった。今年9月にも運用段階に入る。米国の有人飛行が本格的に再開するとともに、宇宙旅行の実現などを目指す民間ビジネスが活発化しそうだ。
 米国は11年のスペースシャトル引退以降、地球と宇宙との飛行士の往復をロシアの宇宙船に依存していたが、高いコストが課題だった。このため、米航空宇宙局(NASA)は、コスト削減を狙いに、10年代初めから輸送手段の開発を同社など複数の企業に競わせる計画を進め、約10年で有人飛行が実現した。
 試験機は、NASAの2飛行士を乗せて今年5月末に打ち上げられ、ISSに到着した。日本時間の今月2日朝、2人が再び乗り込んでISSを出発。約19時間後にパラシュートを開いて減速、着水した。ジム・ブライデンスタインNASA長官は記者会見で「我々は今日、歴史を作った。民間企業が技術革新を進めれば、奇跡のようなことが起きる」と語った。
 運用段階の初号機は9月下旬にも打ち上げられる予定で、日本の野口聡一宇宙飛行士(55)ら4人が搭乗する。来年春の2号機には、星出彰彦飛行士(51)が乗ることが決まっている。シャトルなどの搭乗経験がある野口さんは会見で「クルードラゴンでも飛行できることをとても光栄に思う」と話した。

缶ビール3本など飲んで泳いだ男性、琵琶湖底に沈み死亡


2日午後2時15分頃、大津市南小松の近江舞子中浜水泳場で、大阪府東大阪市の自営業金子泰也さん(31)の姿が見えなくなったと、一緒に来ていた女性が近くの交番に届け出た。まもなく友人らが約20メートル沖合の琵琶湖底(水深約2メートル)に沈んでいる金子さんを発見して引き揚げたが、搬送先の病院で死亡した。
© スポーツ報知/報知新聞社 抱負を語る木村一基王位  将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦している第61期王位戦7番勝負の第3局が4~5日に神戸市で行われる。両対局者は3日、対局場となる有馬温泉の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」で検分に臨んだ後、それぞれ1人ずつ会見に出席した。
 有馬温泉では5度目の対局となる木村王位は「有馬温泉は関東では入れない独特の泉質なので楽しみにしておりました。コロナの影響もある中、予定通り開催できたことありがたく思っております。出来れば良い内容の将棋を指して感謝をお返ししたい」と抱負を述べた。
 史上最年少タイトル獲得者と史上最年長初タイトル獲得者による注目のシリーズ。第3局は開幕2連勝と先行する藤井棋聖が「史上最年少2冠」と「史上最年少八段」への一気の王手を目指す一局になる。対する木村王位も豊島将之竜王・名人(30)に挑戦した前期、中の坊瑞苑での第4局で285手の激戦に勝利。開幕2連敗後の2連勝で初タイトル獲得への転換点としただけに、勝って流れに乗りたい。先手は藤井棋聖。第1、2局とも話題を集めた「封じ手」も再び注目される。
東海道新幹線の試験車両を視察する赤羽国交相(右から3人目)=3日午前、東京都品川区© KYODONEWS 東海道新幹線の試験車両を視察する赤羽国交相(右から3人目)=3日午前、東京都品川区  赤羽一嘉国土交通相は3日、東海道新幹線の車いすスペースを、従来の1編成当たり1~2席から6席に増やす意向を表明した。障害者や子ども連れらが対象の多目的室も含めると、1編成当たり計7人が車いすのまま利用できるようになる。スペースの広さやレイアウトを決め、来夏の東京五輪・パラリンピックまでの導入を目指す。
 赤羽氏はこの日、JR東海の大井車両基地(東京都品川区)を訪れ、スペースを6席に増やした試験車両を視察した。
 JR各社は、国交省が近く改正するバリアフリー基準に沿って、新車両の設計を進める。赤羽氏は「五輪までに新車両が世に出るようJRと協力したい」と話した。
羽田空港の駐機場にずらりと並んだ航空機=2020年4月2日午前、嶋田達也撮影© 朝日新聞社 羽田空港の駐機場にずらりと並んだ航空機=2020年4月2日午前、嶋田達也撮影  日本航空は3日、2020年4~6月期決算(国際会計基準)を発表した。純損益は937億円の赤字で、12年に再上場して以降、最大の赤字になった。前年同期は129億円の黒字だった。新型コロナウイルスの影響で国際線、国内線ともに旅客が大幅に減り、業績が悪化した。
 純損益の赤字は、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった20年1~3月期(日本基準)の229億円に続き、2四半期連続。赤字幅は拡大した。売上高は前年同期比78・1%減の763億円にとどまった。
 21年3月期通期の業績見通しは、公表を見合わせた。「需要の回復状況により、数値が大きく変動する可能性がある」としている。
 日航は、経営破綻(はたん)前の09年4~6月期に純損益990億円の赤字を計上した。会計基準が異なるため単純比較はできないものの、20年4~6月期の赤字はそれに匹敵する規模だ。
コロナ禍でも帰ってきてほしい義母からの鬼電が…(イラスト/大窪史乃)© マネーポストWEB 提供 コロナ禍でも帰ってきてほしい義母からの鬼電が…(イラスト/大窪史乃)  7月に入り、帰省がきっかけで、新型コロナの感染が拡大する例が増えている。長野県の安曇野市では、7月下旬、東京から帰省した40代の男性の感染が判明。濃厚接触者とされた帰省先の親族10人のうち、2人に発熱などの症状が出ている。
 立命館大学産業社会学部教授の筒井淳也さんが指摘する。
「帰省は普通の旅行よりもリスクが高い。複数の世帯の人が一つの空間で寝たり、食卓を囲んだりするので、濃厚接触になりやすいのです」
 自分の実家に帰ることができない嘆きが聞こえる一方で、喜びの声をあげる女性たちも少なくない。夫の実家に帰省しない格好の口実ができ、「肩の荷が下りた」という人もいるようだ。
「日頃から、義実家での気遣いや居場所のなさをストレスに感じていた妻たちはホッとしていることでしょう。嫁の感覚からすると“他人の家”に行くわけですから、それがなくなると考えただけで相当気楽なのではないでしょうか」(前出・筒井さん)
 しかし、安心するのはまだ早い。コロナ禍といえども、息子や孫の顔見たさに「どうしても帰って来てほしい」と願う義母もいるからだ。一部では、どうしても帰省してほしい義母と、帰りたくない妻の抗争が繰り広げられている。
 都内在住で主婦の川奈唯さん(仮名・39才)は義母からの「鬼電」に悩んでいる。
「夫の実家はまだ感染者数があまり多くない県なので、ご近所に白い目で見られるのが耐えられません。でも、義母は『夜に来て、東京ナンバーの車はこっそり車庫の奥に入れれば大丈夫。ちゃんとスペース空けておいたから!』って…。それだけではなく、『消毒液、大量に買っておきました』『新しいお店ができたから一緒にランチしたい』とか、毎日10回近くも“帰ってこいコール”がくるんです。連日の電話攻撃にもうヘトヘトで根負けしそうです…」
 今年初めに義父が亡くなったという女性は、新盆を迎えるのを理由に義母から帰省を迫られたという。
「夫の実家は東京。正直、感染が怖いので行きたくないんですよね。でも、義母は『新盆なんだから、あなたたちが来て仕切ってちょうだい』の一点張り。私たち夫婦は飲食店を経営しており、感染防止に神経を尖らせているので『コロナのことがあるから今年は遠慮します』と伝えたんですが、義母はまったく意図を理解していません。
 それでも何かと理由をつけて拒否していたら、『冷たいわね。だったらお盆は私が仕切るから、ご近所に配るものぐらい用意して!』と電話をガチャン! 結局、義実家のご近所に大量の名産品を手配したので、定額給付金がパーになりました」(長野県・40代の飲食店経営者)
 帰省しない権利を勝ち取った代わりに、まんまと義母の術中にハメられたというケースも。
「広島に住む義母は79才。高齢なので、私たちが感染させてしまうリスクを考え、『今年は帰省を見合わせる』と夫が電話しました。そうしたら、義母は『私はお父さんに先立たれてひとり寂しく暮らしているのよ』とまくしたてました。『それなら、母さんが東京に来る? 怖いだろ?』と夫が聞いたら『いまは怖いけれど、実はね』と、秋に都内で大好きな歌手のコンサートがあることを話し始めたんです。
 結局『お盆はあきらめるからコンサートに招待して』と、チケットを買わされる羽目に。コンサートで上京の際は、わが家に泊まることになるのでしょう。歌手のかたには申し訳ないですが、コンサートが中止になることを心底願っています」(東京都・50代の主婦)
 コロナ禍の帰省にまつわるエピソードは、今後もますます増えてくるだろう。
※女性セブン2020年8月13日号
高額介護合算療養費の申請書の書き方©  マネーポストWEB 提供 
      高額介護合算療養費の申請書の書き方  高齢の親の介護が必要な場合、医療費だけでなく介護費用もかかる。医療費や介護費の自己負担が高額になった際、“切り札”として活用したいのが「高額介護合算療養費制度」だ。
 ファイナンシャルプランナーの黒田尚子氏が指摘する。
「1年間の医療費と介護費の合算が自己負担限度額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。同一世帯で同じ医療保険なら、使用した医療費や介護費を合算できます」
 高額介護合算療養費の申請は、国民健康保険なら市区町村の国保係、それ以外は各健康保険組合で申し込む。申請期間は基準日となる毎年7月31日の翌日から起算して2年以内で、申請から約2か月後に還付金が振り込まれる。
 この制度のメリットは、医療費と介護費の「1年分」を合算できる点。高額療養費制度では、医療費の自己負担上限額がひと月ごとに区切られる。月々の医療費が少なく、高額療養費制度が利用できない場合も、年間を通じての負担があれば、この制度が使える可能性があるのだ。

「75歳以上か」がポイント

ただし切り札的な制度だけに、利用するには様々な条件がある。
 高額介護合算療養費は、申請すれば医療費の月額自己負担が数万円で済む高額療養費制度と、その“介護版”である「高額介護サービス費」を利用した上でさらにかかったお金に対して適用される。
「両制度による還付を受けた後の医療費と介護費が高額介護合算療養費の対象となります。それでも、夫が病気がちで妻が寝たきりの高齢夫婦などは医療費と介護費が長期にわたってかさむため、高額介護合算療養費を利用できる可能性があります」(前出・黒田氏)
 高額介護サービス費は、例えば65歳以上で課税所得が145万円以上の人は、月額4万4400円以上かかった分の介護費用が戻る。高額介護合算療養費は、さらにそれ以上かかった分を年間で算定することになる。
 高額介護合算療養費の自己負担限度額は、年収や年齢で異なる。例えば、年収約370万~770万円の世帯だと、自己負担の上限は67万円(別掲表B参照)。
 また、費用の合算にもルールがある。社会保険労務士の北村庄吾氏が解説する。
「高額介護合算療養費は、医療保険もしくは介護保険のどちらかの自己負担額がゼロの人は利用できません。つまり“医療費だけで年間67万円の負担を超えた”というケースでは使えない(年収約370万~770万円のケース)。
 また自己負担限度額を超えた額が500円未満の場合もNG。さらに70歳未満の医療保険の自己負担額が2万1000円以下の場合、介護費との合算が認められません」
 世帯内で合算するには、同じ健康保険に加入している必要がある。
「例えば77歳の夫が後期高齢者医療制度に加入し、70歳の妻が国保に加入している夫婦は、同じ世帯でも合算できません」(前出・黒田氏)
 後期高齢者医療制度に加入する「75歳」を超えている家族がいるかどうかが、世帯合算の可否を占うポイントのひとつになりそうだ。前出・北村氏は「意外と該当する人は多いはず」と言う。
「一般的な年収の人で、高額療養費制度などを利用した上で“年間67万円以上”と言うと難しそうですが、医療費と介護費を合わせて月に6万円程度の支払いですから、十分にあり得ます。制度を知っていることがまずは重要でしょう」

申請は必ず2年以内に

高額介護合算療養費の申請書を記入する際にも、ポイントがある。
「申請書には、計算期間内に別の健保に加入していればその加入履歴と介護保険の履歴をすべて記入します。その際、被扶養者についてもすべて書く必要があるので、事前に履歴を確認しておきましょう」(前出・北村氏)
 基本的には、該当する世帯には申請書が送られてくるので、自分で上限を超えているかの確認は不要だ。ただし、届いた申請書をそのままにして、所定の期間である2年を経過すると、お金を取り戻すことは一切できなくなってしまう。