俳優の石原裕次郎さん(1934~87年)と10日に死去した渡哲也さんを起用した宝酒造(京都市)の清酒「松竹梅」のテレビCMシリーズが、放映中の247作目で50年の歴史に幕を下ろす。2人が所属した芸能事務所「石原プロモーション」が来年1月に解散するためという。 テレビCMは1970年に始まり、当初は石原さんが出演。87年に亡くなって以降は、弟分にあたる渡さんが引き継いだ。
放映中の最新作は過去のCMの映像を合成し、2人が初めて“共演”した。渡さんは7月29日の放送開始から間もなく息を引き取ったが、当面放映を続ける。
昭和の大スターが酒を飲み干す姿は商品の知名度を全国に広げた。宝酒造によると、国内清酒市場での松竹梅のシェア(占有率)は50年前は1・6%だったが、2019年は10・5%と1位に躍進した。宝酒造は「今の松竹梅があるのは二人のおかげだ」としている。