シリーズ3連勝の藤井は第4局に勝つと、一気に史上最年少での2冠を獲得して八段に昇段。いずれも18歳1カ月で最年少記録を達成する。昨年の王位戦、最年長で初タイトルを奪取した木村は逆転で初防衛を狙う。
注目の第4局は、先手の木村が得意とする相掛かりの戦型に誘導した。藤井は第2局で苦戦した戦型を受けて立つ形となった。「作戦を用意してきた」。木村は18日の会見での言葉通り、第2局での戦型に改良を加えてきた。「千駄ケ谷の受け師」と呼ばれ、受け(守り)を身上とする木村が1日目は一筋から仕掛ける。藤井は1手1手、慎重に指した。
1日の終了時間、午後6時になり、藤井が42手目を封じることが決まった。定刻を過ぎても自分の持ち時間で考えることができる。
必然手は後手2六飛だが、藤井はすぐに封じ手を宣言せず、定刻を過ぎても考え続けた。必然手以外の驚きの1手があるのか…。相手を疑心暗鬼にさせる「長考」だった。
持ち時間各8時間のうち消費時間は藤井が4時間12分、木村が3時間34分。2日目は2日午前9時に再開し、夜までに決着する見込み。
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