2020年7月21日火曜日

22日から「Go To」 関西各地、期待と不安© 産経新聞社 22日から「Go To」 関西各地、期待と不安  新型コロナの感染拡大に警戒が続く中、関西の観光業界では政府の観光支援事業「Go To トラベル」に期待と不安が入り交じる。兵庫県の淡路島内の3市長らは「淡路島からのお願い」とする共同声明を発表。観光客には「マスク着用や3密回避の行動を」と呼びかける。
 神戸観光局の担当者は「神戸市内の観光施設も厳しい状況。期待はもちろんある」としたが、「クラスター(感染者集団)の発生も心配で安易に観光客を呼び込むことはできない」と複雑な思いを語った。
 関西有数の観光地として知られる和歌山県白浜町では、23日には白良浜(しららはま)が海開きされる。同町の老舗旅館「紀州・白浜温泉むさし」は4連休中、約9割の部屋が予約で埋まっているといい、沼田久博社長(66)は「たくさんの方々に来ていただき、白浜の経済を立て直したい」と意気込んだ。
 朝、夕食ともバイキングだったのを弁当にしていたが、23日からは1人前ずつ小皿で提供する「ハーフバイキング」形式に。人気のサウナは「感染予防には換気が必要だが、熱が逃げてしまう」と中止した。
 大阪・ミナミの商店街でも模索が続く。道頓堀商店会(大阪市中央区)では今月から、休業中の店前など4カ所にテラスを設置し、購入した食事や飲み物を屋外で楽しめる「道頓堀エンタメストリートカフェ」を開催。道頓堀川沿いでの夜市なども計画中だ。
 消毒液を配置し、府が運用する「大阪コロナ追跡システム」のQRコードなども掲示。同商店会の北辻稔事務局長(68)は「感染予防対策を大前提に、楽しんでもらえる企画をしていきたい」と意気込む。
 「大阪や東京での感染者増加で、キャンペーンへの風当たりが厳しくなっている」と懸念するのは黒門市場商店街(同区)振興組合の吉田清純副理事長(72)だ。
 中国人など外国人観光客に人気だったが今も約10店舗が臨時休業中。客足は戻っていないという。
 約150の加盟店舗に消毒液設置と従業員のマスク着用などを要請。「Go To」利用者対象の特典も検討中で、「黒門市場の魅力を伝えるイベントや特典を考案したい」と話した。
 在日米軍司令部は20日夜、ホームページで基地別の新型コロナウイルスの感染者数の公表を始めた。日本政府からの要請を受けた措置。16日時点の感染者数は140人で、このうち感染拡大が懸念されている沖縄県では5基地で計123人が確認された。
 河野防衛相は21日の記者会見で、「地元の皆さんの不安を払拭(ふっしょく)するということで、在日米軍も色々頑張ってくれていると思う」と述べた。 在日米軍が発表した各基地の感染者数は以下の通り。
 【沖縄県】普天間飛行場64人▽キャンプ・ハンセン51人▽キャンプ瑞慶覧(ずけらん)5人▽嘉手納基地2人▽海兵隊牧港補給地区(キャンプ・キンザー)1人【神奈川県】横須賀基地8人▽厚木基地2人▽キャンプ座間1人【青森県】三沢基地3人【山口県】岩国基地3人
 県警によると、2人は昨年12月21日、インターネットのオークションサイトにブランド品のゴルフクラブを出品するといううその内容を掲載し、広島県府中町の自営業男性(55)に約8万5900円で落札させ、システム手数料を引いた約7万8300円を男性からだまし取った疑いがある。
 さらに今年1月27日、実在のブランドに似た商標を付けたゴルフクラブ9本を男性に送り、商標権を侵害した疑いも持たれている。
 調べに対し、阿部容疑者は「販売したことは間違いないが、本物だと思っていた」、優希容疑者は「偽物かどうかは私には分からなかった」と供述しているという。
 阿部容疑者は花咲徳栄高校、東北福祉大学を経て、2010年のドラフト3位で楽天に入団。引退後、楽天イーグルスアカデミーのコーチを務めていたが、楽天球団によると、今年6月15日付で契約を解除していたという。
 新型コロナウイルス感染症の治療薬として、ステロイド系抗炎症薬「デキサメタゾン」が厚生労働省の診療の手引きに追加掲載されたことが21日、分かった。効果が検証され国内で使用が認められた治療薬は、5月に特例承認された「レムデシビル」に続いて2例目。6月に英国で新型コロナに感染した重症患者の死亡率を下げるとの研究結果が報告され、国際的に注目されていた。
 既に承認、保険適用されていて、肺の疾患や重症の感染症も投与の対象となっている。低価格で手に入りやすいのが利点とされている
「Go To トラベル」の方針転換について説明する赤羽一嘉国土交通相=21日午前、東京・霞が関© 朝日新聞社 「Go To トラベル」の方針転換について説明する赤羽一嘉国土交通相=21日午前、東京・霞が関  困っている観光業者らを助け、景気をよくするといううたい文句だった「Go To トラベル」。いまだに制度の具体的な仕組みがはっきりしないまま22日から始まる。
 事業開始を翌日に控えた21日。「Go To トラベル」に参加する旅行会社などへの初めての説明会がようやく東京都内で開かれた。東京除外やキャンセル料の補償など、制度変更が繰り返された結果、いまも制度の細かな点が詰め切れておらず、出席者からは「説明不足だ」といった不満の声が相次いだ。
 当面の間、東京都民の旅行や東京を目的地とする旅行は補助の対象外になる。しかし、説明会では、都民とそれ以外の道府県に住む人が一緒に団体旅行を申し込んだ場合、都民以外の人が代表で予約などをすれば割引対象になりうるという説明だったという。旅行会社「テイクオフツーリスト」(三重県)の大野啓裕代表は「東京の人も割引を受けられるというのは抜け穴ですよね」と戸惑う。
 事業に参加する旅行業者や宿泊業者は登録制だが、登録はこの日から申請を受け付け始めたばかり。申請用のサイトはまだ立ち上がっておらず、仮登録でも当面は事務局にメールを送るよう指示されたという。

サウナの効用<5>「ととのう」感覚 謎に迫る

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 サウナと水風呂に入った後、イスに座って休憩。気持ちの良さから体がジーンとしびれてきた主人公が、キラキラした万華鏡の中で感極まって叫ぶ。
 「ととのった~!」
 「サウナー」と呼ばれるサウナを愛好する人々の日常を描き、テレビドラマにもなったタナカカツキさんの人気漫画『マンガ サ道』でおなじみのシーンだ。
 「ととのう」とは、サウナ→水風呂→外気浴というサイクルを通じ、心身ともに深くリラックスした状態になることを言う。
 なぜ「ととのう」と感じるのか。サウナを愛好する医師らでつくる「日本サウナ学会」代表理事で、慶大特任助教の加藤容崇やすたかさんは「自律神経がカギを握っている」と解説する。
 血液の循環など体の機能をコントロールする自律神経。緊張すると優位になる交感神経と、リラックスすると優位になる副交感神経からなり、シーソーのようにバランスをとっている。
 熱いサウナと冷たい水風呂は、どちらも体には過酷な環境だ。そこに適応するため、交感神経が大きく優位になる。その際、体内に興奮物質が分泌される。
 その後、外気浴をすると、体は危機を脱したと感じ、日常生活では感じられないほど一気に副交感神経が優位になり、深くリラックスする。水風呂を出てから約2分間は、体内の興奮物質の効果も残るという。
 加藤さんは「興奮とリラックスという本来、共存しない感覚が一緒になると、『ととのった』と感じるのではないか」と推測する。
 北海道帯広市の林克彦さん(44)も、「ととのう」という感覚にはまった一人だ。「脳が雲のようにふわふわ浮かんでいるように感じる」と語る。もとはサウナ嫌いだったが、2018年に加藤さんと出会い、サウナの魅力を教わった。
 「ととのった」と感じるメカニズムは科学的に解明されたわけではない。その謎に迫ろうと、加藤さんは19年、サウナに入る前後で脳がどう変化するかを調べる“研究”を行った。
 対象は林さんらボランティアの30人。加藤さんの勤務先の一つの北斗病院(北海道帯広市)で、「MEG」と呼ばれる精密な脳波計を使い、サウナに入る前後で脳のどの部分がどう変化したかを調べた。
 その結果、リラックスした時に出る脳波が全員「正常化」していた。感覚をつかさどる脳の領域の「活動」も確認できた。これらは創造性が高まる状態を意味するが、なぜそうなるのかは分かっていない。
 本格的な研究への意欲を見せる加藤さん。「サウナによる体の変化の謎を解明し、健康増進につながる入り方を追求したい」

サウナの効用<4>「低温」療法 心機能を改善

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専用のサウナ室で和温療法を受ける本沢さん(左)と、様子を確かめる豊田さん(栃木県壬生町の独協医大病院で)
専用のサウナ室で和温療法を受ける本沢さん(左)と、様子を確かめる豊田さん(栃木県壬生町の独協医大病院で)
 健康維持やストレス発散に使われるサウナは、医療現場でも応用されている。専用の低温サウナ室で心地よい汗を流した後、安静にして保温する「和温療法」だ。心臓や血管の機能を改善させる効果がある。
 「以前はすぐに息が切れたのに、問題なく歩けるようになった。治療中は寝てしまうほど気持ちがいい」。栃木県壬生町の独協医大病院で和温療法を受ける本沢ほんざわ利夫さん(81)(栃木県栃木市)は、そう語る。
 本沢さんは、心臓が拡大してポンプ機能が低下する拡張型心筋症で、2年ほど前に入院。退院後は週に1回、この治療のために通院している。入院時はほぼ寝たきりだったという。
 和温療法は、天井から床まで60度に設定した専用サウナ室で全身を15分間温めた後、30分間毛布にくるまって保温し、最後に汗で失われた分だけ水分をとる治療法だ。体の内部の温度が1~1・2度上がるため、指先などの末梢まっしょう血管が広がり、重症の心不全や、足の血管が詰まる閉塞へいそく性動脈硬化症などに効果がある。
 血圧を大きく上昇させる高温サウナは、心臓病の人には向かない。同大准教授の豊田茂さん(心臓・血管内科)は「低温の和温療法はリラックスでき、血圧の変化もほとんどない。運動ができない高齢者らも安全に使える」と説明する。
 同大など19の医療機関は2011~14年、和温療法の効果を調べる臨床研究を行った。重い心不全の50~80歳代の男女149人が参加。〈1〉薬物療法に和温療法を加えたグループ〈2〉薬物療法だけのグループ――に分け、10日間の治療を受ける前と後の変化を調べた。
 その結果、6分間に歩ける距離や息苦しさなどの自覚症状は、〈1〉のグループのみ統計学的に明確に改善していることを示した。
 和温療法は、同大特任教授で、自ら設立した和温療法研究所の所長を務める鄭忠和ていちゅうわさんが開発した。
 鄭さんは約30年前、鹿児島県の病院で「死ぬまでに一度温泉に入りたい」と切望する重症心不全の末期患者と出会った。入浴は禁忌とされていたが、鄭さんらスタッフ立ち会いの下、自動昇降式の浴槽で温泉入浴を続けると症状は改善。2か月後に退院できた。
 こうした経験から心不全患者への温泉治療に着目。温泉は水圧の影響が懸念されたため、サウナの活用に行き着いたという。
 和温療法は現在、全国80か所以上の医療機関で導入されている。4月からは、一定の条件を満たす病院に入院中の重症心不全患者に限り、公的医療保険が適用された。鄭さんは「薬のような副作用もなく、患者に優しいのが和温療法。ほかの病気にも応用できるようにしたい」と話す。

サウナの効用<2>頻繁利用 病気リスク減か

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軽く体操をしながらサウナに入る土肥さん。「慣れない人は無理したらあかんで」と語る(大阪市中央区のサウナ施設「アムザ」で)
軽く体操をしながらサウナに入る土肥さん。「慣れない人は無理したらあかんで」と語る(大阪市中央区のサウナ施設「アムザ」で)
 土肥英雄さん(90)は毎朝、大阪府河内長野市の自宅からバスと電車を乗り継ぎ、1時間かけて大阪市の繁華街・西道頓堀に通う。約80の飲食店などでつくる道頓堀振興会の事務局長で、午前10時から物品の調達などに汗をかく。卒寿を迎えた今も病気一つなく、記憶力も衰えを感じさせない。
 「健康の秘訣ひけつ? 一番はサウナや」。午後2時に仕事を終え、近くのサウナ施設に向かうのが日課だ。
 15歳で終戦を迎えた土肥さんは、家業を手伝うなどした後、1955年に現在の「ニュージャパン観光」(大阪市)に就職した。
 日本にサウナブームが到来したのは、64年の東京五輪がきっかけだ。選手村にサウナ室ができると話題になり、国内にもサウナを設置する施設が増えた。
 同社が本格的な乾式サウナ「サウナプラザ」を作ったのは68年。土肥さんは38歳で店長に抜てきされた。
 「俺を殺す気か」。100度のサウナに初めて入った客から苦情が相次いだ。魅力を伝えようと、自ら毎日サウナに入った。「爽快やで」「肌つや良くなるよ」。そんな営業トークで客を呼び込み、店は大繁盛した。
 95年に65歳で退職した後も、平日はサウナ施設で、休日は自宅のサウナ室で汗を流した。これまでに入った回数は1万5000回を超えるという土肥さんは言う。「サウナは俺の生きがいや。なかったらとうの昔に消えとるよ」
 土肥さんのように頻繁にサウナに入る生活が、様々な病気のリスクを下げる可能性があることが海外の研究で明らかになってきた。
 東フィンランド大は2015年以降、サウナと病気の関係を検証した世界初の大規模調査の結果を発表し、注目を集めている。
 80度のサウナの利用頻度でグループ分けしたフィンランドの健康な中年男性(42~60歳)2315人を約20年間追跡。週4回以上の組は、週1回の組と比べてアルツハイマー病になるリスクが約6割、致死性の心筋梗塞こうそくになるリスクは約5割少なかった。
 ただ、頻繁に利用する人は、もともと健康な生活習慣を持つなど、別の理由も考えられる。土肥さんも毎朝30分の運動と、街で見かけた車のナンバーを足し、英語でつぶやく“訓練”を続けている。
 研究代表者で同大教授のヤリ・ラウッカネンさん(循環器専門医)は「頻繁なサウナ浴によって血流が良くなり、心臓や脳に良い影響を与えた可能性がある。ただし、さらなる研究が必要だ」としている。

サウナの効用<3>冷え性改善 ツルツル美肌


「サウナこそ人生…本場フィンランド流サウナの楽しみ方」の動画はこちら
岩田さんが描いたイラスト。「髪にトリートメントを塗ってタオルを巻いてサウナに入ると髪がツヤツヤになりますよ」と語る
岩田さんが描いたイラスト。「髪にトリートメントを塗ってタオルを巻いてサウナに入ると髪がツヤツヤになりますよ」と語る
岩田リョウコさん(本人提供)
岩田リョウコさん(本人提供)
 「女性が一番美しいのはサウナを出た後の1時間」
 2000年以上前にサウナが発祥したとされるフィンランドには、こんな金言がある。サウナを愛好する東京都の文筆業岩田リョウコさん(41)は、この言葉に強くうなずく。「サウナに入ると、お肌がツルツルになるし、なぜか心も体も満たされます」と語る。
 岩田さんは敏感肌で、かぶれやすかった。夏でも分厚い靴下が手放せないほどの冷え性も悩みだった。
 サウナにずっと関心はなかった。酔っ払って終電を逃したおじさんが泊まるイメージだった。2017年に友人の勧めで入るようになると、お肌の調子が良くなったり、冷え性が改善したりと、効果を実感した。
 日本美容皮膚科学会の理事で、順天堂大浦安病院(千葉県浦安市)皮膚科教授の須賀康さんは「サウナは美しい肌作りに効果がある」とし、フィンランドに伝わる金言は、医学的に正しいと指摘する。
 サウナに入ると血液の流れが良くなる。熱を放散させるため血管が拡張するためだ。これによって「ターンオーバー」と呼ばれる肌の新陳代謝が促される。皮膚の表面のバリアが丈夫になり、保水力のある滑らかな状態を保てる。毛穴に詰まった汚れや余分な皮脂が汗とともに排出され、ニキビの予防効果もある。
 サウナによる血流の改善効果は、手足などの末梢まっしょう血管だとさらに大きい。定期的に入れば、血液の循環が悪いことで起きる冷え性や肩こりの改善にもつながるという。
 ただ、注意点もある。サウナに慣れていない人は、温度が低い下の席でじんわりと汗を流すのが良い。乾燥肌の人は温度が低めで、湿度が高いミストサウナが向いている。
 「代謝が良くなり、ごく短期間でやせるというのは誤解」と須賀さん。汗をかいて一時的に体重が減るだけで、逆に水分を十分補給する必要がある。
 サウナの本場・フィンランドは、幸福な国ランキング1位で知られる。サウナ好きが高じて、この国をたびたび訪ねている岩田さんは、国民が日常的にサウナを楽しんでいるからだと感じている。人口約550万人に対して、大小合わせて約300万か所もサウナがあるという。
 サウナをはじめフィンランドの魅力を紹介する「週末フィンランド」を2月に出版した岩田さん。「サウナの後に湖に飛び込み、森を眺めながら外気浴できるのが本場の楽しみ方。心が洗濯されるような気持ち良さがありますよ」

槇原敬之被告初公判「このような形になり申し訳ないと思っている」検察側は懲役2年を求刑


車内にカーテンが引かれ裁判所を出る槇原敬之容疑者を乗せたと思われる白いワンボックス
車内にカーテンが引かれ裁判所を出る槇原敬之容疑者を乗せたと思われる白いワンボックス
 違法薬物を所持したとして、覚醒剤取締法違反(所持)と医薬品医療機器法違反(同)の罪に問われたシンガー・ソングライター槇原敬之(本名・範之)被告(51)の初公判が21日、東京地裁(坂田正史裁判官)で開かれた。
槇原被告は起訴内容を認め「色々な方々やファンの皆様にこのような形になり、本当に申し訳ないと思っている」と謝罪する一方、「ここ数年は使っていません」と証言した。検察側は懲役2年を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。
 起訴状によると、槇原被告は18年3~4月に危険ドラッグ「ラッシュ」約64・2ミリリットルと覚醒剤約0・083グラムを所持したなどとして今年2月に警視庁に逮捕された。3月に保証金500万を納付して保釈された際には、逮捕時よりも少し整えられたあごひげ姿で深々と頭を下げ、謝罪の言葉を口にしていた。
「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」会長の黒岩祐治神奈川県知事(左から2人目)から要望書を受け取る菅義偉官房長官(中央)=21日午前、首相官邸© 時事通信 提供 「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」会長の黒岩祐治神奈川県知事(左から2人目)から要望書を受け取る菅義偉官房長官(中央)=21日午前、首相官邸  菅義偉官房長官は21日、「北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会」メンバーの神奈川、新潟、鳥取、埼玉の4県知事と首相官邸で面会した。神奈川県の黒岩祐治知事によると、菅氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長について「身内しか信用できないのかな」などと話した。
 面会では、金与正朝鮮労働党第1副部長が前面に出てくる場面が増えたことなどが話題に上り、菅氏は「(北朝鮮が)かなり戦略的に動いているのではないか」とも語ったという。
東京・新宿をマスク姿で行き交う人たち=21日午後© KYODONEWS 東京・新宿をマスク姿で行き交う人たち=21日午後  厚生労働省は21日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇い止めが見込みを含めて17日時点で3万6750人だったと発表した。1週間前の10日時点より1749人増え、このうちパートや派遣社員といった非正規労働者が1065人で6割を占めた。
 厚労省が2月から、各地のハローワークや労働局に相談が来た事業所の報告を基に集計している。労働局などが把握できた人数に限られ、実際はさらに多いとみられる。
 業種別に見るとホテルや旅館などの宿泊業が6510人で最多。製造業(6354人)、飲食業(4616人)と続く。
東京・新宿をマスク姿で行き交う人たち=21日午後© KYODONEWS 東京・新宿をマスク姿で行き交う人たち=21日午後
 厚生労働省は21日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇い止めが見込みを含めて17日時点で3万6750人だったと発表した。1週間前の10日時点より1749人増え、このうちパートや派遣社員といった非正規労働者が1065人で6割を占めた。 厚労省が2月から、各地のハローワークや労働局に相談が来た事業所の報告を基に集計している。労働局などが把握できた人数に限られ、実際はさらに多いとみられる。
 業種別に見るとホテルや旅館などの宿泊業が6510人で最多。製造業(6354人)、飲食業(4616人)と続く。
東京都庁などの高層ビル群=東京都新宿区、朝日新聞社ヘリから© 朝日新聞社 東京都庁などの高層ビル群=東京都新宿区、朝日新聞社ヘリから  東京都内で21日、新型コロナウイルスの感染者が新たに237人確認されたことがわかった。小池百合子知事が同日、報道陣に明らかにした。3日ぶりに200人台となった。都内の感染者数が100人を超えるのはこれで13日連続となる。
 都内の感染者は16日が286人、17日が293人、18日が290人と3日連続で200人台だった後、19日は188人、20日は168人で推移していた。
 感染者数の急増を受け、都は15日、感染状況に関する4段階評価の警戒度を最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げている。
なかなか調子が上がってこない巨人の坂本勇人 (c)朝日新聞社© AERA dot. 提供 なかなか調子が上がってこない巨人の坂本勇人 (c)朝日新聞社  プロ野球のペナントレースも開幕から約1カ月が経過し、徐々に今シーズンのパワーバランスが見えつつある。しかし開幕ダッシュに成功した球団でも、投手、野手ともに決して万全と言える状況ではない。そこで12球団が抱える不安要素、ネガティブな要因を洗い出してみたいと思う。前回のパ・リーグに続いて今回はセ・リーグの6球団だ。
・巨人:抑え投手不在と坂本勇人の状態
順調に首位を走る巨人だが、最大の不安要素は抑え投手だ。デラロサが故障で離脱した後に原辰徳監督が指名したのは沢村拓一だったが不安定な投球が続き、現在は中川皓太が抑えに回っている。中川はここまで安定した投球を見せているが、そうなると8回を任せられる投手が不在となる。デラロサの離脱が長引くようであれば、先発からの配置転換や二軍からの抜擢を検討する必要がありそうだ。
野手で心配なのが坂本勇人の調子が上がってこないこと。四球を多く選んでチャンスを作り、勝負強さは見せているものの、昨年までと比べてスイングの鈍さが目立つ。岡本和真の調子が落ちてくる前に本来の姿を取り戻したいところだ。
・ヤクルト:手薄な投手陣と不振が続く山田哲人
昨年の最下位から一転して今年は好スタートを切ったが、防御率はリーグ5位と投手力にはまだまだ課題が多い。小川泰弘がリーグトップの4勝をマークしているものの完全に打線の援護に助けられたものであり、開幕投手の石川雅規も未勝利のまま二軍調整となった。ここまで防御率0点台のスアレスもコントロールは不安定で、安心して見ていられる存在とは言い難い。リリーフでは2年目の清水昇、4年目の寺島成輝が成長を見せているのは好材料だが、何とかやりくりして凌いでいるというのが現状だ。
野手で心配なのが山田哲人だ。開幕当初からもうひとつ調子が上がらず、7月15日からは3試合連続で欠場となっている。疲労の蓄積を考慮してとのことで、早めに手を打ったのは悪いことではないが、不振が続くようだとチームに与える影響は極めて大きいと言えるだろう。
・阪神:得点力不足と起爆剤となる若手野手の不在
開幕で大きく躓いたものの、7月に入って調子を上げて勝率5割復帰を果たした。課題はここ数年続いている得点力不足。ボーアと大山悠輔に当たりが出てきたのは好材料だが、もうひとつ打線が機能していない。昨年大活躍を見せた近本光司が打率1割台と低迷し、チャンスを作れていないのも痛いところだ。
そしてそれ以上に問題なのが抜擢する若手人材が不足していること。25歳以下の若手で一軍の戦力となっている選手は代走、守備要員の植田海だけ。二軍でも大砲候補となると高校卒ルーキーの井上広大しか見当たらない。強みだったリリーフ陣も抑えの藤川球児が打ち込まれて二軍調整となっており、馬場皐輔やスアレスなどの新しい顔ぶれの台頭が必要となりそうだ。
・DeNA:リリーフ陣の不振と首脳陣への不信感
開幕直後は5連勝など好調なスタートを切ったが、7月に入って失速して4位に沈んでいる。最大の誤算はリリーフ陣の不振。抑えの山崎康晃、セットアッパーのパットン、三嶋一輝が揃って打ち込まれており、安定しているのは石田健大だけというのが現状だ。先発は平良拳太郎がブレイクしているが、故障者が多く、十分に揃っているとは言えない。
打撃陣もチーム打率はリーグ2位ながら得点はリーグ4位と効率の悪さが目立つ。そして、ここへ来てラミレス監督の選手起用、采配、コメントに対して各方面から不満が噴出してきたのも大きな不安要素と言える。細かい野球ではなく、個々の力で圧倒する野球を目指しているように見えるだけに、首脳陣に対する選手の不信感が募るようだと致命傷になることも考えられるだろう。
・広島:抑え投手不在による接戦の弱さと走塁に対する意識低下
開幕からのビジター11試合を勝率5割(5勝5敗1分)で乗り切ったものの、得意である本拠地のマツダスタジアムで大きく負け越し、現時点で借金4の5位。大きな問題となっているのがリリーフ陣だ。開幕当時抑えだったスコットは不振でその座を外れ、現在は菊池保則が務めているが安定感はもうひとつだ。そのせいもあって、ここまで1点差ゲームは4戦全敗。引き分けの2試合も8回以降に追いつかれて逃げきれなかったケースとなっている。
打線は絶好調の堂林翔太と日本の4番に成長した鈴木誠也が引っ張っており、チーム打率はリーグトップの数字を誇っているが、伝統である機動力を生かした攻撃は鳴りを潜めており、走塁ミスも目立つ。今後打線の調子が落ちるようだと、更に苦しい状況になりそうだ。
・中日:先発投手陣の伸び悩みと打線の繋がり不足
チーム打率がリーグ5位であることに加え、チーム防御率、平均得点、平均失点全てにおいてリーグ6位と、ここまでなるべくして最下位となっている状況だ。開幕投手の大野雄大がいまだに0勝で、飛躍が期待された若手の梅津晃大、山本拓実、勝野昌慶の三人も揃って結果を残すことができていない。R.マルティネス、福敬登、祖父江大輔などのリリーフ陣は奮闘しているが、それだけではカバーできていないのが現状だ。
攻撃陣も主砲のビシエド、リードオフマンの大島洋平は結果を残しているが、昨年と変わらず打線の繋がりを欠いており、出塁率も長打率も低い。更に投手では柳裕也、野手では高橋周平と主力が故障で離脱しているのも大きな痛手だ。ルーキーの石川昂弥、岡林勇希を一軍で抜擢するなどしているが、今年もBクラス脱出は厳しいと言わざるを得ないだろう。
(文・西尾典文)
●西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

元銀行員の女、「大束」すり替え9200万円着服…バッグ・高級エステに

勤務していた愛知銀行蟹江支店から現金500万円を盗んだとして、窃盗容疑で今月1日に逮捕された元行員の女(60)が、数年前から現金の着服を繰り返し、被害総額が約9200万円に上ることが分かった。伊藤行記頭取らが17日、記者会見で内部調査の結果を明らかにした。続く
 発表によると、女は、1万円を1000枚集めて1000万円に束ねた「大束(おおたば)」を悪用。大束を作る時、一番上と一番下だけを1万円札にして、ほかの紙幣はすべて5千円札にすり替える偽装工作をして、着服を繰り返していた。盗んだ金は、生活費のほか、ブランドバッグ購入、高級エステサロンの利用などに充てていたという。
 同行は6日付で女を懲戒解雇処分とした。今後、業務上横領容疑での刑事告訴に向け準備を進める。