捜査関係者によると、稲垣さんの遺体には上腕部に皮下出血があった。拳銃のようなもので頭部に殴り掛かられた際に腕で防ごうとした可能性がある。
また、稲垣さんの上半身の一部に皮下出血があり、着衣のねじれと部位が一致することも判明。上半身をつねられ、床に倒されたとみられる。
犯行現場のスーパー2階事務所には、店の売上金約526万円が入った金庫があり、金庫に向け、銃を1発発砲した形跡があった。
金庫は鍵とダイヤルロックの二重構造で、解錠方法を記載したメモは、事務机の目につきやすい場所に置かれていた。解錠の手順は稲垣さんらも知っていたとみられるが、犯人は被害者3人を2分ほどの間に次々と射殺した。
捜査関係者によると、事件当日は日曜日で、1週間のうち特に多額の売上金が金庫に保管されるケースが多かった。犯人は内部情報などから大金の保存を把握した上で侵入した疑いもあるが、短時間で3人を射殺しながらも、金庫の中の現金を奪わずに逃走している。
こうした中、稲垣さんへの執拗な暴行も浮上。警視庁八王子署捜査本部は、強盗目的に加え、稲垣さん襲撃などが目的の犯人が強盗を装い犯行に及んだ疑いもあるとみて、捜査を進めている。
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