2020年8月23日日曜日

藤井二冠誕生 棋力のたゆまぬ研鑽称えたい

年少の二冠の誕生だ。初のタイトル獲得からわずか35日で、藤井聡太棋聖が王位を奪取した。 18歳1か月での二冠達成は、羽生善治九段の21歳11か月を大幅に塗り替える。同時に最年少での八段昇段も決めた。
 新型コロナウイルスの感染拡大で沈滞しがちな社会を元気づける活躍である。高校生たち同世代にも良い刺激となろう。
 持ち時間の長い2日制の七番勝負に初めて臨み、木村一基王位を4連勝で下した。第4局の封じ手では、飛車を捨てる大胆な攻めを選択し、ファンを沸かせた。
 将棋界は2年前、八大タイトルを8人で分け合う群雄割拠の状態だった。これで渡辺明三冠、豊島将之竜王、永瀬拓矢二冠とともに4強時代に入ったと言える。
 他のタイトル保持者に比べ、藤井二冠は、はるかに若い。平成時代に「永世七冠」を成し遂げた羽生九段に続き、令和時代の第一人者に上り詰めるのではないかとの期待も高まっている。
 デビュー以来、特段のスランプを経験していない。強豪として相手に研究される側となっても、勝率は8割超を保っている。成長の原動力はたゆまぬ研鑽けんさんにある。
 コロナ禍の影響で公式戦が途絶えた約2か月間、自身の対局をじっくり検証していたという。自宅で過ごす時間を有効に使い、おごることなく、才能に磨きをかけ続ける姿勢を率直にたたえたい。
 現代将棋はコンピューターソフトの棋力が向上し、手順を解析できるようになったため、逆に棋士の人間性が注目されている。勝負がついた後、藤井二冠が深く一礼する姿はすがすがしい。
 敗れた棋士のたたずまいも、それぞれの魅力をうかがわせる。
 藤井二冠にタイトルを奪われた棋聖戦の直後、渡辺三冠はブログで、負け方がどれも想像を超えていたと潔く認め、「自分の長所を生かして対抗できる策を見つけるしかない」と決意を示した。
 最年長で獲得した初タイトルを失った木村前王位も「また一から頑張りたい」と再起を期した。将棋への敬意を新たにさせよう。
 藤井二冠に憧れて、将棋に興味をもった子供たちも多いのではないか。日本将棋連盟は、こうした追い風を生かしたいところだが、感染防止のため、アマチュア大会などが開けない苦境にある。
 長い目で、普及活動を考えるしかあるまい。礼儀を重んじる伝統文化としての良さを大切に、次代の愛好者を育ててもらいたい。

           8月23日 編集手帳

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 いまは昔というべきか、さかんに冒険家たちの快挙が報じられた時代があった。堀江謙一さん、植村直己さん…日本人もやるもんだと感嘆した人は多いだろう◆半世紀前の1970年もまたしかり。5月に三浦雄一郎さんの「エベレスト大滑降」。続いてヨットの男女3人が世界一周を成し遂げる。海国日本のプライドを胸に航行すること1年3か月、8月22日未明に帰還した◆艇長・栗原景太郎さんの『白鴎はくおう号航海記』を読むと、のびやかな青春記の感がある。世界の航海家を阻む難所マゼラン海峡で、いったんいかりを失う。けんかもしたが、明朗さと冷静さを失わない。翌23日の本紙は〈科学に裏打ちされた「綿密な計画と周到な準備」〉をたたえている◆さて今日、日本社会は図らずも、大変な航海のただなかと見えなくもない。新型コロナを抑えこみ、経済活動と両立させる。これこそ世界中の国が突破をめざす難関中の難関に違いない◆一口に冒険と呼んでは語弊もあろう。ただ、むやみに落ち込まず、前向きに挑戦したい気がする。むろん冒険は博打ばくちにあらず、「綿密な計画と周到な準備」が肝心なのだが。
米カリフォルニア州のボニードゥーンで21日、火元を取り除く消防士たち=AP© 朝日新聞社 米カリフォルニア州のボニードゥーンで21日、火元を取り除く消防士たち=AP  米カリフォルニア州で山火事が急速に拡大している。西海岸を熱波が襲うなか大規模な雷が発生して山火事を引き起こし、記録的な面積が焼失している。市民4人が犠牲になったほか、すでに12万人近くが避難を余儀なくされている。
 「今回起きている火事のうち二つは、その規模でおそらく州の近代史でも20位以内に入るものだ」
 同州のニューサム知事は21日の会見でこう言って警戒を呼びかけた。
 米西海岸では熱波の影響で猛暑が続き、カリフォルニア州東部のデスバレーでは16日、世界で89年ぶりとなる54・4度の気温を記録。大気が不安定になって15日から大規模な雷が発生し、同州北部を中心に約1万2千もの雷が落ちた。
 乾燥していたところに雷が山間部に落ちたことで500以上の山火事が発生し、このうち20カ所以上で大規模な火災となった。すでに東京都の面積の1・4倍に当たる約3100平方キロの面積が焼失。市民4人と、消火活動に当たっていたヘリコプターの操縦士1人の計5人が犠牲になっている。
 世界各地で乾燥した気候が報告されるなか、オーストラリアでは昨年9月から今年3月にかけて大規模な森林火災が発生し、住民や野生動物などにも大きな被害が出た。カリフォルニア州でも2018年に大規模な山火事が起き、80人以上が犠牲になっている。(サンフランシスコ=尾形聡彦)
シベリアやモンゴルの抑留犠牲者を追悼する集いで祈りをささげる新関省二さん=23日午後、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑© KYODONEWS シベリアやモンゴルの抑留犠牲者を追悼する集いで祈りをささげる新関省二さん=23日午後、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑  戦後にシベリアやモンゴルに抑留され、強制労働に従事し死亡した日本人犠牲者を追悼する集いが23日、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で集会後の懇談会などは中止。遠方の遺族らは参加を控え、例年より少ない約100人がマスク姿で祈りをささげた。
 主催したシベリア抑留者支援センターの世話人で抑留経験がある新関省二さん(94)=横浜市青葉区=は「コロナで遺骨収集も墓参もできない状態が続く。大きな発想や方法の転換が求められている」と述べた。昨年発覚した抑留者の遺骨取り違え問題に触れ、「対応に国の誠実さが問われる」と訴えた。
貨物船から流出した油。モーリシャスの海岸で11日に撮影=ロイター。マングローブの根にこびりついている© 朝日新聞社 貨物船から流出した油。モーリシャスの海岸で11日に撮影=ロイター。マングローブの根にこびりついている  インド洋のモーリシャスで起きた油の流出事故では、海岸沿いに広がるマングローブ林が大きな被害を受けた。複雑に重なる根の部分にこびりついた油の除去は難しく、回収時期は見通せていない。
 貨物船のタンクの一部が破損し、約千トンの重油が流出したのは8月6日。油は透き通った海を汚染し、南北10キロにわたる海岸線に漂着。魚や鳥に被害が出た。
 汚染は、湿地保全を定めたラムサール条約に指定された地域が含まれ、サンゴなど海中の被害調査はこれからだ。環境団体は生態系などの回復に30年前後はかかるとみている。
 地元の当局者やボランティアらによる清掃が進み、海岸線のうち、砂浜での油の回収はおおむね終了した。作業が難航しているのがマングローブ林だ。
 日本の国際緊急援助隊によると、長鋪(ながしき)汽船所有の貨物船が座礁した場所から約2キロのマエブール地区周辺にあるマングローブは、水面から高さ20~30センチほどのところにも黒い油が付着しているという。隊員の1人は「根が複雑なのでポンプで吸い取るのも難しい。植物相手なので、高圧洗浄機や薬剤の使用も難しいのではないか。手作業が中心になるだろう」と話した。
 マングローブ保全を進めてきた地元環境活動家、スニル・ドワルカシン氏(62)は、少なくとも10キロの範囲に育つマングローブが被害を受けたと分析。「マングローブは繊細で、作業前に訓練が必要だ」と話し、有志の住民たちも回収を担った砂浜などとの状況の違いを指摘した。
 新型コロナウイルスの感染拡大が、小中学校の修学旅行に影響を及ぼしている。福岡県の筑豊地域では、飯塚市立中が行き先を関西から九州・山口などの近隣県に変更したほか、嘉麻市や宮若市が小学校の実施時期を1学期から2学期に延期した。今後の感染状況によっては、さらなる変更を迫られる恐れもある。
 飯塚市は、小学校が9~11月に1泊2日で長崎方面、中学校が10~12月に2泊3日で関西方面に行く予定だったが、中学校の行き先を広島・山口、大分・熊本、鹿児島・宮崎の3コースに変更。感染のリスクを避けるため、新幹線は使わず貸し切りバスで移動する。市教委学校教育課は「関西で感染が拡大している状況を踏まえ、校長会で話し合って決めた」と説明する。
 嘉麻市立中5校も例年、12月と翌年2月に2泊3日で京都や奈良などを訪れているが、今年は現時点でうち3校の行き先が未定。また、2校は旅行の時期を12月から来年2月に延期した。田川市立中8校は10月から来年2月にかけて2泊3日で関西を予定していたが、うち1校は四国への変更を決めている。
 宮若市も、長崎方面を訪れる小学校の修学旅行を当初の5、6月から10月に延期。12月に旅行する中学校は関西方面を予定しているが、市教委学校教育課は「感染状況を見極めながら、ぎりぎりの段階まで検討を続ける」としている。
東京都庁(中央)周辺© KYODONEWS 東京都庁(中央)周辺  東京都は23日、新型コロナウイルスの感染者が新たに212人報告されたと発表した。入院中の重症患者は39人で、前日より2人増えた。
 都は警戒度を4段階の指標で最も深刻な「感染が拡大している」に位置付けている。酒類を提供する飲食店やカラオケ店には今月31日まで午後10時閉店の時短営業を要請。お盆の時期は旅行や帰省を控えるよう都民に求めていた。
機動救難士にウミガメが救助された(松江市美保関町の菅浦港、第8管区海上保安本部美保航空基地提供)© 朝日新聞社 機動救難士にウミガメが救助された(松江市美保関町の菅浦港、第8管区海上保安本部美保航空基地提供)  第8管区海上保安本部美保航空基地(鳥取県境港市)は21日、松江市美保関町菅浦港で潜水訓練時に漁網に絡むウミガメを発見し、救出したと発表した。
 同基地によると、21日午前10時ごろ、機動救難士4人が潜水訓練の開始時に岩場で漂着ゴミとなっていた漁網に首や手足が絡みついているウミガメを発見した。年齢は不明だが甲羅が約1メートル、体重も60キロ程度あるとみられ、手足をばたつかせていた。1人が逃げようとするカメを抑えながら、残りの3人が潜水ナイフで網を切りながらほどくと、カメは海中に泳いでいった。救助に当たった同基地の坂田茂伸さん(33)は「元気なうちに見つかりよかった。無事に救助できて安心しました」と話した。(長崎緑子)
河井克行被告、河井案里被告© KYODONEWS 河井克行被告、河井案里被告  昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)の罪で起訴された前法相の衆院議員河井克行被告(57)と、妻の参院議員案里被告(46)=いずれも自民党を離党=の公判が25日、東京地裁で始まる。計100人に現金を渡したとされる大規模買収事件だが、夫妻は無罪を訴え、全面対決の構えだ。遠隔地から映像でつなぐビデオリンク方式の活用を含め、およそ120人に及ぶ証人尋問が予定される異例の公判となる。
 公判は公選法の規定で、起訴から100日以内の判決を目指す「百日裁判」の対象だったが、既に12月18日まで計55回の期日が指定されている。
Photo:PIXTA© ダイヤモンド・オンライン 提供 Photo:PIXTA 未曽有のコロナパニックの渦中、思いもよらないトラブルに直面した人は少なくないだろう。法律事務所に寄せられた相談の中には、「コロナウイルスが流行しなければ受けなかったかもしれない」というコロナ禍ならではの相談も増えたという。グラディアトル法律事務所の弁護士である清水祐太郎氏に話を聞いた。(清談社 ますだポム子)

コロナ禍で労働問題、詐欺被害、
ネットトラブルの相談が急増

コロナ禍で生まれたトラブルは数多い。ネット通販で購入したマスクが届かない「マスク詐欺」や、厚生労働省をかたって「10万円の給付に必要だから」とクレジットカードや銀行口座の情報をだまし取る詐欺。在宅時間が増えたことによる近隣住民との騒音問題など、挙げればキリがないだろう。
 こうしたトラブルも含め、新型コロナウイルスの流行以降、法律相談所には「コロナ禍ならでは」の相談が増えているという。
「特に増えているのは3種類。労働関係の相談と詐欺に関する相談、そしてインターネットトラブルに関する相談です。労働関係は新型コロナの感染拡大によって職を失った人、解雇を宣告された人からの相談が主で、件数は流行前の2倍以上となっています」(清水氏、以下同)
 詐欺被害とインターネットトラブルの相談件数が増えているのは、「外出自粛により在宅時間が増えたことが原因ではないか」と、清水氏は分析する。
「詐欺の被害者はだまされている最中、『なんだかおかしいな』と異変を感じるものの、加害者の話の巧みさや勢いに流されてしまいがちです。しかし、外出自粛で在宅の時間が増え、異変についてじっくり考えることができたのか、『もしかしてこれは詐欺かもしれない…』と、相談に訪れる人が増えました。インターネットトラブルも、時間ができてネットに興じる人が増え、あちこちでトラブルが起きているのでしょう」
 また、法律相談所の対応もオンライン面談となり、相談者は時間の融通がつきやすくなったことも相談件数の増加に一役買っているようだ。
「これまでは法律相談所に足を運ばないといけませんでしたが、最近は(オンライン面談ツールの)Zoomや電話などを使って、自宅にいながら相談が可能です。そのため、『ちょっと気になる…』というレベルの悩みも相談してくださる方が増え、相談件数が増加したのだと思います」
 清水氏いわく、事件になる手前の「少し気になる…」という段階でも相談をすることで、別の問題を浮かび上がらせる効果があるという。
「労働系の相談では、相談内容以外の問題が浮き彫りになるケースが多いですね。たとえば、解雇を言い渡された人から相談を受けて話を聞いていると、賃金未払いやパワハラなどの問題も明らかとなり、より多くの慰謝料を請求できることが判明したという事例もありました。気軽に相談できる環境が整っているからこそ、ささいなことでも気になれば相談してもらえたらと思います」

親にバレない「リモート相談」で
中高生が法律事務所に相談するケースも

労働系の相談以上に増えたというのが、インターネット上でのトラブルだ。被害件数は新型コロナの流行前と比較すると3倍近くも増え、その中には中高生からの相談が多数あり、コロナ流行前よりも増加傾向にあるという。
「普段は中高生からの相談はほとんどこないのですが、Zoomや電話であれば親にバレずに相談しやすいため、“リモート相談”を活用した中高生が多かったのだと思います。SNSでの誹謗中傷や、オンラインゲームでのアイテムトレードでのもめ事。女性だと、SNSで知り合った男性に『裸の写真を送れ』と脅されて送ってしまったなど、さまざまな相談が寄せられました」
 特にSNSでの誹謗中傷行為は、昨今多くのメディアでも取り扱われている。敏感になっている中高生が多いそうだ。
「もしも自分が誰かから心ない誹謗中傷をされた場合は、スクリーンショットなどで証拠を残し、持ってきてもらうように伝えています。未成年が弁護士に依頼をするには親の承諾書が必要なので、さすがに中高生の相談が実際の依頼に発展するケースはほぼありませんが、証拠を見て、有効なアドバイスをさせてもらっていますよ」
 ゲームでのもめ事や、「裸の写真を送れ」と脅迫された場合も、相手の発言を記録することが自分の身を守ることにつながる。もちろん、そんな場面に遭遇しないことが一番だが、ネット上で他人から悪意をぶつけられた際は、できる限り証拠を残しておくことが重要だ。
 そして、同様に増えている被害が、ネットショッピングでの詐欺被害だという。中でもコロナ禍で利用者が急増している、「メルカリ」や「ラクマ」といったフリーマーケットアプリは、被害が急増しているそうだ。
「フリマアプリでの売買は素人同士のやり取りなので、以前からトラブルが多くありました。しかし、このコロナ禍では初心者、つまりネットでの詐欺被害に対する危機感があまりない、だまされやすい人の利用機会が増えています。フリマアプリは今、詐欺師に“ターゲット”として狙われやすい人が集まる市場になっているようです」
 ネット上での詐欺行為は、犯人の特定が難しく往々にして泣き寝入りをするしかない。そうならないためにも、警戒心を持ってネットを利用することが重要だ。

外出自粛により時間ができたことで
「結婚詐欺」の可能性に気づいた人も

インターネットショッピング以外にもコロナ禍ならではの詐欺被害の相談は増えている。
「『結婚詐欺に遭っているかもしれない』と、相談をしに来る人もいました」
 新型コロナの流行と結婚詐欺に、どんな関係があるのか。聞けば、これもまた、外出自粛がきっかけだという。
「『恋人と会えない時間が続く中で、冷静に考えたら相手にだまされていて結婚詐欺に遭っている気がする…』という相談を受けました。結婚詐欺でも構造は同じで、詐欺の被害者は異変を感じても、その異変を冷静に分析する暇もないまま金品や個人情報を取られてしまうケースが多い。会えない期間に落ち着いて異変と向き合えたことで、被害に遭う手前で相談することができたのでしょう」
 1人の時間が増えたことで相手との関係を考え直した、ということに関する相談は結婚詐欺だけではない。
「不倫に関する相談も増えたように感じますね。1人の時間ができたために相手との関係を見つめ直したという人もいれば、家にいる時間が増えて不倫相手とメールでやり取りをしているところを妻に見られて関係がバレそう、などという相談も受けました」
 もしも「コロナ感染第2波」が襲来すれば、再び全国民が外出自粛を求められる可能性がある。そうなれば、今挙げたようなトラブルは自分の身にも降り注ぎかねない。
「どんなことがトラブルになり得るのか、ニュースなどで最新情報を常に仕入れ、警戒心を持ちながら生活するくらいしか、有効な対策はないでしょう」
 新しい生活様式が求められる中、どんなことで自分が被害者になってしまうかは分からない。日々変化する社会の流れの中で、トラブルに関する情報もきちんとつかんでいくことが、自衛の手段になるのだと心得たい。
© ハフポスト日本版 華やかな夜景に彩られた東京の上空に垂れ込める分厚い雲。不気味に光る雲の隙間からは、稲妻が走るーー。
まるでゴロゴロという音まで聞こえてきそうな写真がTwitterで話題となっている。
撮影したのは、ドラマーで小説家の河邉徹さん(32)。ピアノトリオバンド「WEAVER」のドラムを担当するかたわら、小説家としても活躍している。
河邉さんがこの写真を撮影したのは、8月22日午後7時ごろ。ZIP-FMのラジオ番組に生出演するため訪れていた東京都・六本木ヒルズのJ-WAVEのスタジオの窓から撮影したという。
「東京タワーの向こうに雷が光っているのが見え、スタッフの方に確認して撮影をさせていただきました。 普段から星や風景の写真を撮っているので撮影自体は慣れています。 20〜30秒くらいの露光をしている間に雷が光って、このような写真になりました」
Twitterに写真を投稿すると、「SF映画のワンシーンみたい」「神のいかづち」「異次元への入口のよう」「CGみたいなのに、これがリアルなんですね」と、驚きと感動の声が寄せられている。
ラジオ番組では、8月に発売されたばかりの長編SF『アルヒのシンギュラリティ』について話したという。
「このような珍しい写真が撮れた後だったこともあり、いつもより饒舌に話すことができました」
英スコットランド・アバディーンを訪れたドナルド・トランプ氏と姉のマリアン・トランプ・バリー氏(2008年6月10日撮影、資料写真)。© AFP/Ed Jones 英スコットランド・アバディーンを訪れたドナルド・トランプ氏と姉のマリアン・トランプ・バリー氏(2008年6月10日撮影、資料写真)。 【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の姉であるマリアン・トランプ・バリー(Maryanne Trump Barry)氏が、同大統領は冷酷なうそつきで、節操がないために信用できる人物ではないと評していたことが、ひそかに録音された音声で明らかになった。
 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が入手し、22日に公開された音声の中で、バリー氏は、移民の子どもたちが国境で両親から引き離され、収容施設に送られることになったトランプ氏の移民政策を激しく批判。
「彼が望んでいるのは、支持層にアピールすることだけ」「節操なんて、まったくない」「彼のひどいツイートやうそときたら。ああ、本当にまったくもう」と語った。
 ひそかに録音したのはトランプ氏のめいのメアリー・トランプ(Mary Trump)氏。同氏は先月、トランプ氏を生み出した「有毒な家族」について回顧録を出版。この回顧録は、発売初日に約95万部を売り上げた。
 音声の中でバリー氏はメアリー氏に、「全部いかさま。いかさまで冷酷。ドナルドは冷酷だ」とも語っている。
 この音声はまた、トランプ氏が金銭を払って他人に大学進学適性試験「SAT」を受けさせ、その結果を用いてペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の名門経営大学院ウォートン・スクール(Wharton School)に入学したとのメアリー氏の主張の情報元を明るみに出した。
 バリー氏は、「彼がペンシルベニア大に入学したのは、誰かに試験を受けてもらったから」と話し、替え玉となった男性の名前を覚えていると付け加えた。
【翻訳編集】AFPBB News
米連邦議会=ワシントンで2018年4月9日、高本耕太撮影© 毎日新聞 提供 米連邦議会=ワシントンで2018年4月9日、高本耕太撮影  新型コロナウイルスの感染拡大により、11月の米大統領選で郵便投票の大幅な増加が見込まれるなか、米下院は22日、郵政公社を財政支援する法案を賛成多数で可決した。トランプ大統領は「不正が横行する」と郵便投票に強く反対しており、下院で多数派の野党・民主党は、法案は「郵便投票への妨害を阻止するためのもの」と主張している。
 法案は、郵政公社に250億ドル(約2兆6000億円)を投入し業務を円滑化するのが柱。郵便投票の手続きが始まった後は、選挙関連の郵便を最優先するよう求める条項も盛り込まれた。採決は、賛成257、反対150。民主党に加え、与党・共和党からも26人が賛成に回った。
 トランプ氏は22日、この法案について「カネを無駄にするでっち上げ」とツイッターに投稿。共和党が多数派の上院で法案可決の可能性はないとみられている。
 郵政公社の総裁には今年6月、共和党の大口献金者で、民間運送会社を経営していたデジョイ氏が就任。業務の合理化を進めたところ、遅配が目立つようになり、問題化していた。ただ、デジョイ氏は21日の上院公聴会で、「郵便投票は郵政公社の最優先事項だ」と明言。合理化のための改革も、大統領選までは停止する考えを示している。【ワシントン古本陽荘】
 同居する祖母(91)の首を刺して殺そうとしたとして、奈良県警天理署は22日、天理市指柳町、孫の無職男(36)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。「祖母の認知症が進み、殺すしかないと思った」と容疑を認めているという。
 発表によると、男は22日午前0時35分頃、寝室で祖母と口論になり、自宅にあった枝切りバサミ(刃体約5センチ)で首を刺して殺害しようとした疑い。祖母は首に、全治10日ほどの刺し傷を約10か所負ったが命に別条はないという。
 天理署によると、男は祖母と両親との4人暮らし。騒ぎに気づいた父親が、男からハサミを取り上げ制止し、母親が119番した。天理署は、日頃から家庭内でトラブルがなかったか経緯を調べる。