2020年8月23日日曜日

米連邦議会=ワシントンで2018年4月9日、高本耕太撮影© 毎日新聞 提供 米連邦議会=ワシントンで2018年4月9日、高本耕太撮影  新型コロナウイルスの感染拡大により、11月の米大統領選で郵便投票の大幅な増加が見込まれるなか、米下院は22日、郵政公社を財政支援する法案を賛成多数で可決した。トランプ大統領は「不正が横行する」と郵便投票に強く反対しており、下院で多数派の野党・民主党は、法案は「郵便投票への妨害を阻止するためのもの」と主張している。
 法案は、郵政公社に250億ドル(約2兆6000億円)を投入し業務を円滑化するのが柱。郵便投票の手続きが始まった後は、選挙関連の郵便を最優先するよう求める条項も盛り込まれた。採決は、賛成257、反対150。民主党に加え、与党・共和党からも26人が賛成に回った。
 トランプ氏は22日、この法案について「カネを無駄にするでっち上げ」とツイッターに投稿。共和党が多数派の上院で法案可決の可能性はないとみられている。
 郵政公社の総裁には今年6月、共和党の大口献金者で、民間運送会社を経営していたデジョイ氏が就任。業務の合理化を進めたところ、遅配が目立つようになり、問題化していた。ただ、デジョイ氏は21日の上院公聴会で、「郵便投票は郵政公社の最優先事項だ」と明言。合理化のための改革も、大統領選までは停止する考えを示している。【ワシントン古本陽荘】

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