2020年8月3日月曜日

アンビグラム作品「朝乃山」(野村一晟/野村一晟アートプロモーション)© スポーツ報知/報知新聞社 アンビグラム作品「朝乃山」(野村一晟/野村一晟アートプロモーション)  朝乃山は14年ぶりの新大関Vに1差届かなかった。それでも、横綱不在の中で結びを務め、看板力士として12勝。伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は来場所の綱取りには否定的だったものの、実りある優勝次点だった。
 朝乃山の大関昇進伝達式が行われた3月25日の夜、富山商時代の中村淳一郎コーチは、娘たち2人のリクエストで、数秒の昇進を祝福する動画を送った。今でも家族ぐるみで親交が深く、「バシ(朝乃山の愛称)はいつも時間の合間を縫って返事をくれる」と語るが、この日はひと味違った。
 その日のうちに返信が来ると、まさかの自撮り動画。「コハル、ミハル、ありがとう~」と、新大関が満面の笑み。日頃は「朝乃山さん」と慕ってくれる子供たちに見せた神対応。まさかのサプライズに中村コーチも「動画で返ってくるのは初めて。コロナの影響を受けて外出自粛などで時間的にも余裕があるんですかね。かわいらしいやつですよ」と声をうわずらせた。
 ◆同郷画家からアンビグラム
 朝乃山と同郷の画家は期待を作品に込めてエールを送った。同じ富山市出身で、ひっくり返しても読める文字「アンビグラム」を創作する野村一晟さん(29)は場所中に「朝乃山」を180度回転させると「全勝」になる巧みな作品を制作。地元紙で対談の話もあった大関に「来場所は『全勝』で優勝して、横綱を目指してほしい」と富山で109年ぶり、太刀山以来の横綱誕生を祈願した。

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