米連邦捜査局(FBI)は16日、2019年の米国内のヘイトクライム(憎悪犯罪)が7314件に上ったとする報告書を発表した。18年より194件増え、09年以降では最も多かった。殺人事件は51件で、統計を取り始めた1991年以来、最多となった。 FBIはヘイトクライムを「人種・民族、宗教、性的指向、性自認などに基づく偏見に動機づけられた犯罪」と定義。動機別では、人種・民族=57・6%▽宗教=20・1%▽性的指向=16・7%▽性自認=2・7%――となり、人種差別が根強く残る米国の現状が明らかになった。 中でもマイノリティーが被害にあうケースが多く、人種・民族を理由にしたヘイトクライムの被害者のうち、黒人=48・5%▽ヒスパニック系=14・1%▽アジア系=4・4%だった。
朝日新聞社
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