させた。同日夕には対策本部会議を緊急開催し、感染拡大の恐れがある「夜の街」を中心に対策を徹底する一方、公立学校の一斉休校や施設への休業は求めない方針を確認した。
府によると、1日当たり32人の感染が確認されるのは5月21日に緊急事態宣言が解除されて以降で最多。府内の累計感染者数は2027人になり、2000人を突破した。府内では6月下旬以降に増加に転じた。この1週間の新規患者数は軽症や無症状が多い若者を中心に140人を超え、経路不明者も高止まりしていた。
社会経済活動の維持を重視する吉村洋文知事の意向を反映する形で、モデルの基準は3日、黄信号が点灯しにくいように緩和されたばかりだった。
吉村知事は会議で、飲酒などを伴う「夜の街」関連と若者の間で感染が広がっていると指摘。「社会経済に与える影響を最小限にしながら、ピンポイントの戦略を打つ」と述べた。
会議では、府民に「3密」の回避を含む感染防止対策の徹底を求める方針が決まった。20代の感染が急増しており、夜の繁華街で飲食する若者には大声での会話や回し飲みを控えるよう、大学や専門学校を通じて注意を促す。対策を取っていない「夜の街」の施設の利用自粛も呼びかける。
施設側には感染防止ガイドラインの順守や感染者が出た場合の追跡対策の導入を求めた。重症化リスクが高い高齢者への感染拡大を防ぐため、高齢者や関連施設に注意喚起する。
通天閣(大阪市浪速区)と太陽の塔(吹田市)では12日夜、警戒度を示すライトアップが再開され、黄色のライトが点灯された。
一方、大阪モデルでは重症者の病床使用率が70%以上に達した場合、医療崩壊の恐れがあるとして「非常事態」を示す「赤信号」がともるが、使用率は2・7%(12日現在)にとどまっている。【芝村侑美、石川将来、田畠広景】
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