2020年9月25日金曜日

毎日新聞 がん光免疫療法の薬剤を厚労省が正式承認 世界初 年内にも保険適用へ 毎日新聞 2020/09/25 18:56 製造販売承認を得たがん光免疫療法のための薬剤=楽天メディカルジャパン提供© 毎日新聞 提供 製造販売承認を得たがん光免疫療法のための薬剤=楽天メディカルジャパン提供  製薬ベンチャー「楽天メディカルジャパン」(東京都世田谷区)は25日、レーザー光を当ててがん細胞を死滅させる「光免疫療法」で使う薬剤「セツキシマブサロタロカンナトリウム」(商品名アキャルックス)について、厚生労働省の製造販売承認を受けたと発表した。光免疫療法の薬剤が承認を受けるのは、日本が初めてとなる。早ければ年内にも薬価収載され、保険適用になる見通し。  適応疾患は切除不能で、局所進行もしくは局所再発の頭頸部(とうけいぶ)がん。光を当てるレーザー装置も9月2日に承認を受けた。  光免疫療法は、がん細胞に特異的に結びつく薬剤とレーザー光を使う治療法。薬剤を患者に投与し、その後、がんにレーザー装置で暗赤色光を当てると、薬剤が起こす化学反応によってがん細胞だけが壊される。薬剤は正常な細胞に結びつきにくく、また光が当たらない場所では反応が起きないため、ピンポイントでがんを攻撃でき、副作用が少ないと期待されている。  同社によると、米国で実施された臨床試験では、30人の患者のうち13人(43%)で効果があった。痛みやむくみなどはあったが、薬剤が原因と考えられる重い副作用はなかった。  この治療法は2011年に小林久隆・米国立衛生研究所(NIH)主任研究員が開発し、楽天メディカルが開発を進めていた。小林さんは「患者の皆さんから大きな期待をいただいていたので、(正式に承認となり)安心した。がん治療の新たな選択肢になってほしい」と話した。【永山悦子】

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