日本環境感染学会は水害時の消毒方法に関するガイダンスを公表。作成に携わった東北大大学院の吉田眞紀子助教は「消毒は泥を取り除き、乾燥させた後でなければ効果を発揮できない」と指摘する。
吉田助教によると、水害の泥は感染症のリスクがあるため、小学生以下は除去作業を避けた方がいい。大人も作業は肌を露出しない服装で、けが防止の厚手のゴム手袋や長靴、ゴーグル、ほこりの吸い込み防止のためマスクを着用する。
室内を乾燥させるためには、できる限りドアと窓を開放しておくことが重要。可能なら扇風機を使用する。床下浸水の場合でも水や泥が残っていないかを隅々まで確認。水や泥が残っていると、カビや悪臭の原因となる。「消毒したい気持ちは分かるが、大事なのは乾燥」と強調する。
床や家具など室内の消毒は、水洗いや水拭きした後、十分に乾燥させて実施。塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)や消毒用アルコール、塩化ベンザルコニウムなどを用途に応じて使う。スプレーは吸い込む危険がある上、効果も薄い。
被災家屋がしっかり乾燥するには数カ月かかり、消毒後も換気を継続する必要がある。
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