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2020年9月24日木曜日
家主と不仲で書類そろわず…国の「家賃支援給付金」に“壁” 実績わずか6%
9/24(木) 9:46配信
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西日本新聞
1990年代に交わされ、変色してきた賃貸借契約書。更新されていないと、給付金申請時に新たな証明書が必要となる(写真の一部を加工しています)
国が7月に受け付けを始めた「家賃支援給付金」の利用が伸び悩んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大で収入が激減した個人事業主などの家賃負担を軽減する目玉政策だが、「申請に必要な資料が多く、準備が難しい」と悩む声が西日本新聞「あなたの特命取材班」に寄せられた。家主との関係がうまくいっていないなど複雑な契約関係が申請の「壁」になっているという。申請後も決定まで時間を要しており、国は審査体制の強化を急いでいる。
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声を寄せたのは、福岡県内で水産品を販売する50代男性店主。売上高が前年同月比で半分以下となった月もあり、減収要件は満たしている。
5年ほど前、店が入る建物を所有する不動産会社から退去を求められた。退去費用が折り合わず民事調停は不調。そのまま営業を続けてきたが、家主との関係は良くないままだ。
申請で特に重要なのが、不動産契約が継続していることを証明する書類だ。
店主がこの建物に引っ越してきたのは1990年代で、手持ちの賃貸借契約書は当時のまま。この間、家主は2回代わった。契約書が未更新だと、家主と借り手が記入する新たな証明書の作成、添付が必要だ。
「経営が良くないことを家主に知られると、また退去を求められるかも」。無視される懸念もあったが、総額約40万円の給付金は営業維持に必要と考え、記入書類を不動産会社に送った。16日後、2枚の書類がようやく届いた。
「家主ともめていて、証明書をもらうのは嫌だと悩む事業者から相談を受けたことがある」。福岡県久留米市の行政書士、神野聖二郎さんはこうした事例は少なくないと説明。借りている期間が長期にわたり、そもそも契約書がないケースもある。
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