新規感染者数、陽性率「警戒領域に」休業要請は行わない意向
愛知県では、5月に生活や経済活動の制限のあり方を判断する際の三つの指標を作成。指標のうち、1日の新規感染者数が過去7日間平均で20人に達した場合を「危険領域」としており、21日時点で25.1人と指標を超えた。
記者会見した大村知事は、新規感染者数、陽性率の二つが「注意(警戒)領域」を超えたことを踏まえ「警戒領域に入った。ステージが変わったと認識せざるを得ない」と危機感を示す一方で、感染者には軽症・無症状の若い世代が多く、前回の第1波の状況とは異なると強調。休業要請は行わない意向を示し、これまでの注意喚起に加え、20~30代に対し、「3密」回避など自覚ある行動を促すにとどめた。
飲食店でのクラスター(感染者集団)発生が相次いでいることから、事業者に対してはガイドラインの順守や大規模イベントを開催する際は県に事前相談するよう求めるとし、県民には、感染防止対策の徹底や不要不急の東京への移動の自粛などを訴えた。
また、感染者の増加に伴い、軽症・無症状者の入所施設を28日に再開することを明らかにした。医師の判断があれば、入院や入所を経ず、自宅療養するケースも出てくるという。
この日に発表された新たな感染者53人は、10歳未満1人▽10代3人▽20代29人▽30代4人▽40代6人▽50代6人▽60代2人▽80代2人。名古屋市は県内最多の22人の感染者が確認された。うち感染経路が不明の80代男性1人が重症という。市内の飲食店を舞台にした二つのクラスターは別の日の来店客や従業員、知人らが少なくとも4人増えた。感染経路が分からない新たな感染者は9人だった。
名古屋市は「人の動きが多くなり、市内の飲食店で集団感染が複数起き、家族らにも感染している。さらに人の動きがあれば今後も発生の恐れがある。市中感染が広がっている」との見解を示した。
愛知県豊田市では市立東山小に通う児童2人(10代と10歳未満)の感染が確認された。同小は22~24日、臨時休校する。【太田敦子、野村阿悠子、岡正勝、岡村恵子】
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