行政改革に関し「複数の省庁に分かれている(デジタル化)政策を強力に進めるデジタル庁を新設する」と明言。「規制改革をこの政権のど真ん中に置く」と述べ、河野太郎行政改革担当相に「縦割り110番」の新設を検討するよう指示したと語った。衆院解散については「コロナをコントロールし、経済の回復を目指すことにまずは専念したい。1年以内に総選挙がある。時間の制約も視野に入れながら考えていきたい」と述べるにとどめた。
菅氏は16日朝、東京・赤坂の議員宿舎周辺で日課の散歩をし、ホテルで秘書官と打ち合わせ。安倍内閣総辞職の臨時閣議に官房長官として出席した後、党本部で広報用の写真撮影をした。午後1時前、官邸から去る安倍晋三前首相を見送ってから衆院本会議場に向かった。
首相指名選挙は衆院(投票総数462票)が菅氏314票▽立憲民主党の枝野幸男氏134票▽日本維新の会の片山虎之助氏11票▽無所属の中山成彬氏2票▽自民党の小泉進次郎氏1票。参院(同240票)は菅氏142票▽枝野氏78票▽片山氏16票▽国民民主党の伊藤孝恵氏1票▽白票3票の結果だった。いずれも菅氏が過半数を得た。菅氏は官邸で公明党の山口那津男代表と党首会談を行い組閣本部を設置。加藤勝信官房長官(64)=竹下派=が会見で閣僚名簿を発表した。
初入閣は5人で、閣僚経験者4人を再登用。2025年の大阪・関西万博に関する特別措置法に基づく万博担当相が新設され、閣僚ポストは1増の20となった。第4次安倍再改造内閣からの残留は11人。麻生太郎副総理兼財務相(79)=麻生派=ら8人が再任され、3人が横滑りで担当を変わった。
トランプ米大統領周辺に人脈を持つ阿達雅志・元党外交部会長(60)を新たに首相補佐官に起用した。
菅氏は秋田県出身者で初の首相。派閥に所属せず、国会議員の親族を持つ世襲でもない「無派閥・非世襲」議員が自民党から首相となるのは異例だ。【笈田直樹】
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