2020年7月29日水曜日

冠水した住宅地の市道(28日午後1時12分、山形市蔵王成沢で)=常陰亮佑撮影© 読売新聞 冠水した住宅地の市道(28日午後1時12分、山形市蔵王成沢で)=常陰亮佑撮影  本州付近に停滞する梅雨前線の影響で、28日は東北と北陸を中心に記録的な大雨となった。気象庁によると、28日午後6時までの24時間雨量は山形県長井市と新潟県粟島浦村で201・5ミリとなるなど両県の4地点で観測史上最多を記録。岩手県や福島県を含む7県17地点で7月の観測史上最大を更新した。
 最上川が大きく蛇行する山形県大江町左沢(あてらざわ)では28日午後1時、川沿いの17世帯49人に避難勧告が出されると、午後2時頃には川から水があふれ出て住宅の一部が浸水した。
 国土交通省新庄河川事務所によると、28日午後11時50分頃、山形県大石田町横山付近を流れる最上川で、橋の上まで水が上がり、氾濫したことを確認した。
 このほか、午後8時現在、県が管理する河川31か所でも水があふれ出た。西川町大井沢地区では土砂崩れで道がふさがれ、84世帯187人の集落が孤立。大蔵村の肘折温泉も宿泊客を含む約250人が孤立した。山形新幹線(福島―新庄駅間)は運転を見合わせた。
 秋田県は大仙市の福部内(ふくべない)川など3河川で氾濫。同市では土砂崩れなどで住宅6棟が一部損壊し、同市や秋田市などで住宅計41棟が床上・床下浸水した。始発から運転を見合わせた秋田新幹線(秋田―盛岡駅間)は午後7時過ぎに再開した。
 新潟県佐渡市上川茂では28日午前、約60メートルにわたり県道などの斜面が崩落した。 東北と北陸は29日午前まで雨が続く見込みで、気象庁は「土砂災害や河川の増水に厳重に警戒してほしい」としている。
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