2020年7月16日木曜日

© 読売新聞 (写真:読売新聞)  スマートフォンなどの画面に突然、「iPhone(アイフォーン)が当選しました」と表示され、クレジットカード情報を入力した結果、金をだまし取られる被害が相次いでいる。「iPhone当選詐欺」と呼ばれる手口だ。茨城県警には今年に入り、約10件の相談が寄せられている。若い世代が被害に遭いやすいとして、県警は注意を呼びかけている。
 送料100円のはずなのに、1万900円も引き落とされた――。牛久署には今月初旬、20歳代の男性から被害相談が寄せられた。
 牛久署によると、男性は動画が添付されたメッセージをスマホで受け取った。フェイスブック(FB)でやりとりする「友人」から送られてきていたため、不審に思わず、動画を再生しようとタップした。
 すると、FBのログイン画面と酷似した画面が表示された。男性が通常の手続きだと思い、パスワードなどを入力すると「アンケートに答えると抽選でiPhoneが当たる」と案内され、登録ボタンを押すと「おめでとうございます。当選しました」と表示された。
 画面には直後、「送料に100円がかかる」という内容が表示された。男性は、クレジットカード情報を入力。直後にメールで届いた利用明細を見て、1万900円が勝手に引き落とされていることに気づいたという。
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 県警によると、県内で確認された「iPhone当選詐欺」では、インターネットを閲覧中に突然、「当選しました」との表示が出て、カード情報の入力を求められたケースもあるという。牛久署は、若い年代が狙われ、同様の被害が今後も出る恐れがあると判断。県警が運用する「ひばりくん防犯メール」の登録者に8日、注意を促すメールを送った。
 被害を相談した男性のケースについて牛久署は、何者かが「友人」を装った可能性もあるとみている。遠西史和副署長は「誘い込み方が巧妙だ。カード情報などの個人情報は、いったん入力をやめて安全かどうか確認してほしい」と話す。
 一般財団法人「日本サイバー犯罪対策センター」(東京)もホームページで、被害に遭うまでの経緯を動画で説明し、注意を呼びかけている。

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