2020年8月30日日曜日

広島対阪神 1回表阪神1死一、二塁、左中間に先制の3点本塁打を放つサンズ(撮影・加藤哉)© 日刊スポーツ新聞社 広島対阪神 1回表阪神1死一、二塁、左中間に先制の3点本塁打を放つサンズ(撮影・加藤哉) <広島3-5阪神>◇30日◇マツダスタジアム
9月も頼んまっせ! 阪神ジェリー・サンズ外野手(32)がリーグトップタイとなる月間6本目のアーチで、先制点をあげた。
先発遠藤の不安定な立ち上がりを攻めた。初回、近本の安打、糸井の四球で1死一、二塁。得点圏で、4番サンズが無双の勝負強さを発揮した。フルカウントから真ん中高め143キロ直球を振り抜いた。打球は左中間席に飛び込む12号3ラン。3試合ぶりの1発で、先制パンチに成功した。
「近本と糸井さんが出塁してくれたから、何とかホームまでかえしたいと思っていたよ。真っすぐを仕留めて、先制点を取ることができて良かったね」。月間6本塁打はDeNA佐野と並んでリーグトップ。月間21打点は、佐野に次ぐリーグ2位だ。今季の得点圏打率は41打数20安打で両リーグトップの4割8分8厘。同2位の広島松山が4割1分1厘で、サンズの数字が際だつ。走者なし時の打率は2割3分1厘も、打点の匂いをかぎつけると神経をさらに研ぎ澄ませる。相手バッテリーの配球を読み、待ちかまえたボールを一振りで仕留める。
60試合を終え、シーズンも折り返し。開幕2軍スタートだった新助っ人は、今や打線に欠かせぬ存在となっている。20日巨人戦(東京ドーム)からは4番を任され、10戦で10打点。昨季は韓国球界で打点王を獲得したが、実力面で日本球界とのレベルの差もささやかれた。しかし、その声も堂々の結果ではねのけている。
本塁打後にはベンチ前で手をブラブラさせたチームメートに出迎えられた。商品化もされている独特のエアーハイタッチ「ハッピーハンズ」で、ムードも盛り上げた。勝負の9月。シーズンも終盤にさしかかり、チームは13連戦や9連戦と正念場を迎える。8月好調の得点圏男が勢いそのまま、9月も打線をけん引していく。【奥田隼人】

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