2020年7月7日火曜日

増水した筑後川のライブカメラ映像=7日午前、大分県日田市(国土交通省九州地方整備局提供)© 時事通信 提供 増水した筑後川のライブカメラ映像=7日午前、大分県日田市(国土交通省九州地方整備局提供)  九州北部では梅雨前線の影響で7日午前も猛烈な雨が降った。気象庁は福岡、佐賀、長崎各県の一部に出されていた大雨特別警報を警報に切り替えたが、この雨の影響で河川の氾濫や土砂崩れなどが各地で発生し、福岡県と熊本県北部で計3人が死亡、大分県で1人が行方不明となっている。熊本県南部で4日朝にかけて発生した被害と合わせ、九州地方の豪雨による死者は計52人となった。
大雨の被害でがれきが残る球磨村=7日午前、熊本県© 時事通信 提供 大雨の被害でがれきが残る球磨村=7日午前、熊本県  福岡県大牟田市樋口町では6日夜、浸水した住宅で女性(87)が心肺停止状態で見つかり、死亡が確認された。現場近くには諏訪川が流れており、周辺が広範囲に浸水している。
 同市上屋敷町では小学校と公民館に開設された避難所2カ所が、周辺道路の冠水により孤立。県は避難者救助のため自衛隊に災害派遣を要請した。同市では消防などに、浸水した民家から救助を求める通報が相次いだ。
 熊本県北部の山鹿市では、水没した車の中から80代の男女2人が意識不明の状態で見つかり、死亡が確認された。
 大分県日田市天瀬町では、浸水した民家で70代女性が流され、行方が分からなくなった。市内では筑後川が氾濫し、現場近くの住宅地で約30人が孤立。山間部では土砂崩れが発生した。
 熊本県南部の被災地も、前日に引き続き雨に見舞われた。気象庁は6日夜、熊本県のほぼ全域に大雨警報と土砂災害警戒情報を出し、7日夕方まで土砂災害などに警戒を呼び掛けた。
 7日未明には、被災者の生存率が大きく低下するとされる発生後72時間を経過。同県南部ではこれまでに死者49人、心肺停止2人が確認され、11人が行方不明となっており、二次災害を警戒しながら懸命の捜索が続けられた。
 道路の寸断や通信障害のため、被害の全容は依然判明していない。特に球磨川が流れる山間部にある球磨村は、川の氾濫や土砂崩れにより村全域の78地区1432世帯が孤立状態となっており、自衛隊や警察などが通行確保に向け作業を行っている。 

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