2020年8月9日日曜日

 

8日、米東部ニュージャージー州ベドミンスターで、新型コロナウイルス経済対策を命じる文書に署名するトランプ大統領(AFP時事)© 時事通信 提供 8日、米東部ニュージャージー州ベドミンスターで、新型コロナウイルス経済対策を命じる文書に署名するトランプ大統領(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は8日、週400ドル(約4万2000円)の失業給付上乗せなど、大統領権限で新型コロナウイルス経済対策を命じる文書に署名した。野党民主党との協議が難航する中、異例の対応に踏み切った。議会手続きを経ない強硬策に民主党の反発は必至だ。

 7月末に失効した失業給付の特別加算は、従来の週600ドル(約6万4000円)から減額する。財源は国土安全保障省の災害救援基金などを流用。州も一部負担する。家賃滞納者に対する強制立ち退き禁止措置の延長、学生ローン利払いの猶予も命じた。

 労使が折半で負担する給与税の一部について、9月以降に発生する納税分を年内は猶予。税負担の軽減によりコロナで経済的な打撃を受けた労働者を支援する。

 追加経済策をめぐる政権と与野党の協議は7日、物別れに終わった。トランプ氏は8日、東部ニュージャージー州で記者会見し、民主党が「必要不可欠な支援策を人質にすることを選択した」と非難した。

 ただ、予算措置は議会が権限を持つ。民主党は大統領権限による財源流用の法的根拠を問題視している。訴訟になれば経済対策の執行が遅れる可能性がある。 

0 件のコメント:

コメントを投稿