フェースシールド、熱こもらず 名古屋の主婦考案
新型コロナウイルス対策として、名古屋市の主婦が考案したフェースシールドが、通気性がよく、しかも安価だと評判を集め、県内外の公共機関や医療機関などで利用されている。 考案したのは、名古屋市瑞穂区の主婦(53)。フェイスブックなどで注文を受け付け、330円(税別)で販売している。素材は、ペットボトルの材料となるPET樹脂だけで、組み立て式のかぶるタイプ。
マスクのように密着することがないフェースシールドは通気性に優れている。このシールドはさらに、額止めのスポンジを使用していないため、熱がこもりにくく、夏の熱中症対策として注目されている。組み立てる際、複数の差し込み口を使い分けて、サイズを調整することもできる。
この主婦が本格的にシールド製作に取り組んだのは、4月に仙台市の小児科医院で医療物資が不足しているとニュースで知ってから。PET樹脂を製造している東京の町工場の知人の協力を得て、試作品を作った。
ニュースで取り上げられた小児科医院に試作品を寄付したところ、「サイズが調整しやすい」「風通しがよい」と好評。仙台市医師会長でもあった医院長が医師会として5000枚の発注を決めた。
さらに、新型コロナが感染拡大し始めた1月頃から検討していたマスク作りも試行錯誤を重ねて、サイズを調整できるデザインを考案。フェースシールドと同じくPET樹脂により、口元を覆うマスクシールド(350円=税別)を作った。
「より多くの人や家庭に使ってもらえるよう、販売ルートを広げたい」。5月には会社を設立し、マスクシールドの意匠登録を出願した。
フェースシールドは仙台市医師会に納入した後、口コミで評判が広がり、名古屋市、仙台市のほか、青森県の医療機関などからも発注を受け、これまでに約14万枚が売れているという。
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