2020年7月14日火曜日

巨人の坂本勇人(C)朝日新聞社
AERA dot. 提供 巨人の坂本勇人(C)朝日新聞社  開幕して3週間が経ったが、セ・パの主力の成績で明暗が分かれている。
 パ・リーグは楽天・浅村栄斗が打率3割2分9厘、9本塁打、28打点と首位を快走するチームの4番として活躍し、昨季は故障で不本意な成績に終わったソフトバンク・柳田悠岐も打率3割3分3厘、8本塁打、16打点。オリックス・吉田正尚もリーグトップの打率3割5分9厘、4本塁打、13打点と好調をキープ。3年連続本塁打王を狙う西武・山川穂高も打率2割5分8厘、6本塁打、20打点とまずまずのスタートを切った。
 セ・リーグも、共に4番を張る広島・鈴木誠也と巨人・岡本和真が気を吐いている。鈴木が打率3割7分3厘、6本塁打、16打点に対し、岡本も打率3割7分1厘、5本塁打、14打点とハイレベルな争いを繰り広げている。
 一方で調子が上がらず、心配な選手も。巨人・坂本勇人が打率2割4分2厘、3本塁打、8打点。丸佳浩も打率2割3分5厘、3本塁打、15打点と物足りない数字だ。
 丸は7月に入り月間打率3割3分3厘と上昇カーブを描いているが、坂本は左脇腹の違和感で9日の阪神戦(甲子園)を欠場した。11日のヤクルト戦(ほっともっとフィールド神戸)で復帰したが、4打数無安打。守備では送球が不安定で今季初失策を記録するなど攻守に精彩を欠き、脇腹を気にするしぐさを何度も見せた。12日も3打数無安打と快音が聞かれず。他球団のスコアラーは、
「坂本は明らかに様子がおかしい。得意の内角をさばくときも痛みのせいかバットが振り切れていない。正直、試合に出られる状況ではないなと感じました。脇腹は悪化すると、長期離脱の恐れがある。思い切って休ませるのか首脳陣の判断が気になりますね」
 と動向を気にしていた。
 昨季は最下位に沈み、下馬評が低かったヤクルトは1分けを挟む4連勝で首位に躍り出る快進撃を見せているが、気がかりなのは山田哲人だ。今季は2番で起用されているが、打率2割1分9厘、4本塁打、16打点と調子がなかなか上がらない。1番・坂口智隆、3番・青木宣親、4番・村上宗隆の活躍が目立つだけに、山田哲も早く状態を上げたいところだろう。スポーツ紙のヤクルト担当記者は、
「連戦の疲れもあると思います。高津監督は体調も配慮して12日の巨人戦は途中交代させました。打ちだしたら一気に打率を上げるでしょう。首脳陣も全く心配していません」
 と問題がないことを強調する。
 120試合と例年より短縮されたシーズンだが、過密日程は続く。坂本、丸、山田哲の代わりはいない。各球団とも決め手を欠く中、3選手が本来の輝きを取り戻せるかが、ペナントレースで大きなカギを握りそうだ。=記録は7月13日現在(梅宮昌宗)

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