8月26日 編集手帳
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お年寄りのユーモアに頬が緩む。全国有料老人ホーム協会が募集している「シルバー川柳」を毎年楽しみにしている◆元号が変わった昨年には次の入選作があった。<四元号生き抜き迎える白寿かな>。千葉県の山田祐四郎さん、97歳の作品で、「百」という字から横線を一本抜いた99歳の白寿までもうすこしである。元気にお過ごしだろうか◆酷暑が続いている。「熱中症患者のおよそ半数が高齢者(65歳以上)です」と環境省がホームページで呼びかけている。(65歳以上)と明示されているのを見て、思い出した石垣りんさんの詩がある◆<私は六十五歳です/このあいだ転んで/右の手首を骨折しました/なおっても元のようにはならない/と病院で言われ/腕をさすって泣きました/お父さんお母さんごめんなさい/二人とも、とっくに死んでいませんが/二人にもらった身体です/今も私は子供です/おばあさんではありません>「悲しみ」◆体が若い時のようではなく、年をとることは悔しい。けれど遠い昔に育ててくれた人を思って頑張るんだと聞こえる。暑さなどに負けないよう、ご自愛ください。
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