▼きっかけとなったのは16日、首相側近として知られる議員がテレビ出演し、首相の激務ぶりを強調する発言をしたことだ。「首相は休んでもらいたい。休むことが罪だというような意識まで持っている」。ん?
▼安倍首相は6月にさっさと国会を閉じ「新型コロナウイルス対策論議のために臨時国会の早期召集を」とする野党の要求を無視している。コロナ対策を語る本格的な記者会見も2カ月以上途絶えたままだ
▼先週末実施された世論調査では「速やかに臨時国会を開くべきだ」が70・8%に達した。国民はむしろ「もっと仕事をしてほしい」と思っているのに、側近議員からは「休んでほしい」発言だ
▼何か変だなと思っていたら、首相は17日に慶応大学病院へ行きほぼ半日滞在。24日にも再び同病院を訪れた。首相は「検査」としているが、側近の激務強調がかえって「体調不良のカムフラージュ」に見えてしまい「健康不安は深刻か」の臆測を増幅させたのは皮肉である
▼もし体調不安が単なる勘繰りにすぎず、首相がデマを打ち消したいのなら、対応は簡単だ。臨時国会をすぐに召集して野党との論戦に臨み、時間無制限の記者会見を開いてコロナ対策への疑問に答えれば良い。
0 件のコメント:
コメントを投稿