2020年9月4日金曜日

ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏=2020年2月29日、ロイター© 朝日新聞社 ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏=2020年2月29日、ロイター
ドイツ政府は、意識不明の重体が続くロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏から、旧ソ連が開発したとされる「ノビチョク」系の毒物が使われた「明確な証拠が出た」と2日、発表した。メルケル首相は暗殺未遂だとして強く非難。ロシア側は反発するとみられ、欧ロ間の外交問題に発展しそうだ。
 メルケル氏は「ナバリヌイ氏を黙らすための犯罪なのは明らかだ」とし、「ロシア政府だけが答えられるし、答えねばならない非常に深刻な問題だ」と述べ、ロシア側に対応を求めた。
 ナバリヌイ氏は8月20日、ロシア国内で体調不良を訴えた後、意識不明に。ロシアの病院での診察後、同22日にベルリンの病院に運ばれて治療を受けていた。ドイツ連邦軍の研究所の検査で、ノビチョクに類する化学神経剤が見つかったという。ロシアの病院は「毒物は検出されなかった」としていた。
 ドイツ政府は、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)加盟国などと情報を共有し、今後の対応を協議する。オランダ・ハーグにある化学兵器禁止機関(OPCW)にも通知するという。

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