2020年9月4日金曜日

日本オリンピックミュージアム前に設置されている五輪マークのモニュメント=2020年8月31日、東京都新宿区、林敏行撮影© 朝日新聞社 日本オリンピックミュージアム前に設置されている五輪マークのモニュメント=2020年8月31日、東京都新宿区、林敏行撮影  来夏に延期された東京五輪・パラリンピックについて、民間調査会社「東京商工リサーチ」が都内に本社を置く企業にアンケートしたところ、30・7%が「中止」が望ましいと回答したことがわかった。「延期」も22・4%に上り、開催を望まない会社が半数を超えた。新型コロナウイルスの感染が続くなか、来夏開催の機運がしぼんでいる実態が浮き彫りになった。
 7月28日~8月11日、インターネット上で実施し、3327社が回答した。
 「中止」(1020社)と「延期」(745社)を合わせると計1765社となり、全体の53・1%を占めた。「予定通り開催」は22・3%(742社)で、「観客席を間引いて開催」は19・3%(643社)、「無観客開催」は5・3%(177社)だった。何らかの形で「開催」を望む回答は計46・9%にとどまった。
 中止と延期との回答が半数を超えたことについて、同社の担当者は「新型コロナの感染が続くなかでは、人の移動が抑えられ、想定していた経済効果が期待できないからではないか」と話す。
 一方で、中止や無観客開催、延期となった場合の経営への影響については、回答があった1419社のうち、78・5%が「悪い影響が多い」(1171社)と答えた。具体的には、取引先の売り上げに影響が出ることによる「間接的影響」や「インバウンド消失」「国内観客の減少」などを挙げた。(荻原千明)

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