温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が今年1月に本格始動したが、11月に英国グラスゴーで開催予定だった国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は、新型コロナ感染拡大の影響で来年11月に延期となった。COP26開催まで対策に向けた機運を維持しようと、小泉環境相が条約加盟国に開催を提案した。会議の議論を踏まえ、新型コロナが終息した後の経済復興時に、持続可能な社会・経済システムへのリデザイン(再設計)や、脱炭素社会へ確実に移行することなどを求める議長声明をまとめ、後日公表する。
会議には国連のグテレス事務総長もビデオメッセージを寄せ、「各国には(コロナ後の)復興戦略に、意味のある気候変動対策を組み込むことを求める。今この瞬間が人間と地球にとって真のターニングポイントになることを期待する」と呼びかけた。また日本政府に対しては、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとすることや、海外石炭火力発電事業への投融資をやめることを求めた。【鈴木理之】
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