私が家計のパーソナルトレーナーとして家計の無駄な支出をなくす手伝いをするなかで、よくある相談が
「高価なものは買っていないのに、なぜかお金が貯まらない」という悩みです。
今回は、そのような家計の共通点、原因、解決策について実例から見ていきます。
お金が貯まらない家計の共通点
「高価なものは買っていないのに、お金が貯まらない」その多くの家計に1つの共通点があります。
買い物の回数が多いことです。
実際に、相談された家計の支出額と買い物回数を集計した結果、
支出が多い家計は買い物回数も多いという相関関係が見られました。
なぜ、そうなるのかを解説します。
買い物回数が多くなる要因「ラテマネー」
ラテとはカフェラテのことです。
カフェラテを買うように無意識のうちに頻繁に少額の買い物をして、支払うお金のことをラテマネーと言います。
「塵も積もれば山となる」というように、1回の買い物額はそう大きくなくても回数を重ねると大きな出費になります。
たとえば、カフェラテを1杯飲んだら400円ですが、毎日2杯ずつ飲んだら1か月で2万4,000円、1年で29万2,000円です。
ラテマネーの定番はついで買いです。
次のような経験がある方はラテマネーが多い傾向にあります。
・ 買うものを決めずにお店に行く・ かごをもって買い物する
・ 特売品をつい買ってしまう
「ついで買い」で目的外の買い物を多くしてしまっているのかもしれません。
お店ではディスプレイや販売価格などを工夫してお客さまの消費意欲を掻き立てるような運営がなされています。
「お弁当と一緒に購入するとお茶が30円引き!」、「2つ目からは半額!」といったついで買いを促すような広告を見たことがあると思います。
店に行くのは悪いことではありませんが、その度の「ついで買い」が出費を増やす原因です。
ラテマネーの解決策
ついで買いをなくすには、お店に行く頻度を下げることが最も効果的です。
食料品や生活用品のまとめ買いを心がけることで買い物に行く頻度を下げられます。
可能であれば、食料品の買い物は週1回、多くても2回をおすすめします。
カフェやコンビニでコーヒーを買う頻度が高い人は、コーヒーメーカーを買って自宅で淹れたコーヒーを外出時に持参すればお店に行く回数を減らせます。
「家で淹れるコーヒーはおいしくない」という方には毎日淹れたくなるような高級なコーヒーメーカーの購入をおすすめします。
単発の出費はかかりますが、長い目で見れば小さな金額が積み上がるよりも実は安価に収まります。
ラテマネー実例エピソード
「ここ数年で収入は200万円以上増えているのになぜか貯金が増えない」とお悩みの方のエピソードです。
その方は毎日、出勤前、出勤後、昼、夕方とコンビニで1杯100円のコーヒーを4杯購入されていました。
それと併せてスナックなどのついで買いがありました。
ここで問題なのはコーヒーに1日400円使うことではなく、ついでの買いのほうです。
本人に聞くと「買う予定ではなかったけど、値段も確認せずについ買ってしまっている」と、気付かずに不要なものにお金を払っていることが分かりました。
そこで、コーヒーメーカーの購入をおすすめ、出勤前にコーヒーをポットに入れ、持ち歩くようになりました。
その結果、コンビニに行く習慣がなくなりました。
これだけで月5万円ほどの支出減につながり、お金を使うことへの意識が変わり、買い物の際に「これは本当に必要なのか」と吟味するようになりました。
家計も随分と引き締められ、貯金ができる家計へと変わりました。
家計の無駄に気づくことが改善の第一歩
お店に行く回数や買い物の頻度を減らす努力をすることにより、支出を意識するようになると。次第に支出のコントロールができるようになっていきます。
徐々にそれまでの家計の無駄に気付きはじめ、家計が整いはじめます。
買い物回数を減らすことは貯金ができる家計へと変われる第一歩です。
まずは、その一歩踏み出してみましょう。(執筆者:五十嵐 悠太)
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