台風10号で土砂災害、住宅など巻き込まれ4人安否不明…宮崎・椎葉村
大型で強い台風10号は7日午前、九州北部や中国地方の一部を暴風域に巻き込みながら海上を北上し、対馬海峡に達した。広い範囲で強風や大雨に見舞われ、宮崎県椎葉村では土砂災害で男女4人が安否不明となっている。気象庁によると、台風10号は7日午前10時現在、長崎県対馬市の北約210キロを時速45キロで北上している。中心気圧は955ヘクト・パスカル、中心付近の最大風速は40メートル。今後、朝鮮半島付近を北上し、8日午前中には温帯低気圧に変わる見込みだ。
長崎市では7日未明、59・4メートルの最大瞬間風速を記録。福岡市博多区でも39・1メートルの強風が吹き、いずれも観測史上最大を更新した。読売新聞のまとめでは、7日午前9時現在で熊本、長崎など6県で計約170万人に避難指示が出され、九州と山口の8県で計約20万人が避難所に身を寄せている。
宮崎県に入った連絡によると、同県椎葉村で土砂災害が発生。住宅や建設会社事務所が巻き込まれ、男女4人と連絡が取れていない。
強風によるけが人も相次いだ。長崎県五島市では7日未明、避難所の窓ガラスが割れ、高齢者ら4人が軽傷を負った。大分県由布市でも、自宅の車庫の屋根を修理していた40歳代の男性が風にあおられて転落し、頭の骨を折る重傷を負った。
台風10号の接近と通過に伴い、南から湿った空気が流れ込んだ影響で、台風の進路から離れた東日本の各地も先週末から大気が不安定な状態となっている。
気象庁によると、東京都檜原村では6日未明までに6時間雨量で171ミリを観測し、9月の記録を更新したほか、埼玉県秩父市でも同154ミリを観測するなどした。
8日午前6時までの24時間雨量は、東海で300ミリ、四国で250ミリ、関東甲信と九州北部で200ミリなどが予想されている。
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