「人気店とのコラボ商品も出てくるようになり、とにかくスープのクオリティが専門店並みに上がってきていますね。麺については、当然ながら“茹でたて”とはいかないので、実店舗のようにはいきませんが、スープについてはかなり本格的なものに進化しています」
いったいどれほどのクオリティなのか。そこで、この夏に販売されているコンビニの“冷やしつけ麺”を、マネーポストのコンビニグルメ担当記者Aが実食し、その味やボリュームを検証した。今回取り上げるのは、セブン-イレブン『とみ田監修 濃厚豚骨魚介 味玉冷しつけ麺』、ローソン『濃厚魚介スープの冷しつけ麺』、ファミリーマート『冷しつけ麺』の3商品だ。
本格的なセブン-イレブンの冷しつけ麺
まずは、セブン-イレブン『とみ田監修 濃厚豚骨魚介 味玉冷しつけ麺』(税込み594円)。人気ラーメン店『中華蕎麦とみ田』の監修による、豚骨魚介スープの冷しつけ麺で、1包装あたりのカロリーは733kcal。麺の重量を計測したところ、291gだった。「麺は極太でしこしこしていて、歯ごたえ十分。スープは、魚介と豚骨の濃厚さが感じられる一方、爽やかな甘みもあって、とてもおいしいです。魚粉の風味も存分にあって、本当に本格的です」(記者A・以下同)
具には、味付け卵1個、メンマ、刻みネギ、チャーシュー1枚が入っている。
「チャーシューは薄いんですが、すごく柔らかくて、こちらもかなり本格的な印象です。あと、ゆず皮が入っていて、これをスープに入れると、ほのかな酸味が出てさらにおいしくなりますね」
ボリュームはどうだろうか。
「約300gの麺というのは、おそらく一般的なつけ麺専門店での1人前くらい。コンビニの麺類にしてはボリュームが多いほうだと感じました。でも、冷やし麺ということもあって、意外とツルッと食べられる。満足感のある量だと思います」
スープがしっかり絡むローソンのつけ麺
ローソンでは『濃厚魚介スープの冷しつけ麺』(税込み550円)が販売されている。カロリーは558kcal。麺の重量を計測したところ、275gだった。「こちらもセブン-イレブンと同様、豚骨魚介スープですが、こちらは魚粉っぽさは控えめ。酸味がしっかりあって、サッパリ感が強い印象です」
具は、チャーシューと、メンマ、半分の味付け玉子、ナルト、青ネギとなっている。
「具の方は何か特殊なものではなく、“コンビニのラーメンっぽい”という印象。その分、食べ慣れている感じがします」
麺はやはり極太麺。スープの絡みも十分だ。
「ストレート麺なのですが、本当によくスープが絡むんですよ。麺を最後まで食べ切る頃には、スープがほとんどなくなっているくらい。スープと麺をしっかり食べられるということで、バランスもいいです」
ボリュームの方はどうだろうか?
「セブン-イレブンに比べると麺の量はちょっと少なめですが、その分、スープがしっかり麺に絡んで自然と胃袋に流れ込んでいくので、ボリューム的な満足度も高いです」
4枚のチャーシューが入ったファミマのつけ麺
ファミリーマートの『冷しつけ麺』は、税込価格598円。1包装あたりのカロリーは698kcal。麺の重量は291gだった。「こちらもやはり魚介豚骨スープです。魚介の香りがとても強いスープですね。酸味は控えめですが、味は濃厚でパンチがあります。でも、だからといってクセが強いわけではなく、とても食べやすいです」
4枚のチャーシューとナルト、ネギ、ゆで玉子半分が具としてトッピングされている。
「チャーシューは小さく薄くカットしているのですが、4枚入っているので、“具だくさん”感があります。そのチャーシューにはブラックペッパーが振ってあって、これが結構いいアクセントになっています。チャーシューをスープに浸けて、ペッパーの香りをスープに移すとよりおいしいですね」
291gという麺のボリュームも十分だ。
「極太麺なのでやはり食べごたえがありますね。食べ進めていて、後半になるにつれて、徐々に満腹感が出てくる感じは、専門店のつけ麺を食べている時の感覚に近いと思います」
冷やしつけ麺は「コンビニ向き」
コンビニの冷やしつけ麺について、前出・小浦氏が解説する。「専門店のつけ麺の価格は800~1000円くらい。麺の増量無料という店舗も多いです。一方、コンビニの冷やしつけ麺は550~600円と価格は安く抑えられています。麺は専門店の“普通盛り”くらいなので、コストパフォーマンスとしてはかなり優秀だと言えるでしょう。
また、電子レンジで温めるタイプのコンビニ麺は、スープと麺の温まり方が違うので、仕上がりがアンバランスになることも多い。でも、冷やしつけ麺であれば、そういった問題がなく、麺もスープもおいしく食べることができるんです。そういう意味でも、“冷やしつけ麺”は、コンビニ向きのメニューと言えるでしょう」
進化し続けるコンビニの冷やしつけ麺を味わってみてはいかがだろうか。
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