感染状況レベルの引き上げは、熱海市のカラオケラウンジで県内初のクラスター(感染者集団)が発生したことが大きく影響している。県内では、21日までの1週間の検査陽性者数が人口10万人あたり0・60人と、感染限定期の目安とする0・38人を大きく超えた。
移動制限でも、熱海市を警戒地域とした。熱海市内の施設でマスクを着用せずに歌ったり、大声で会話したりするなど感染リスクの高い行動を避けるよう求めた。県境をまたぐ移動は東京が「回避」、千葉、埼玉、神奈川、大阪、京都、兵庫が「特に慎重に行動」、愛知と福岡は「慎重に行動」とした。新潟、長野、山梨は「訪問可」とし、他の道県は「注意して訪問可」とした。
県内の感染者は5月中旬から散発的な発生にとどまっていたが、7月に入って急増。13日から10日連続で陽性者が確認された。とりわけクラスターが発生した県東部では21日現在、感染症指定病床38床に対し18人が入院、病床利用率が47・4%と逼迫(ひっぱく)してきている。
県が21日に熱海市内のカラオケや飲食店など113施設に立ち入り調査をしたところ、感染防止対策に「十分に取り組んでいる」はわずか10施設しかなかった。県は今後、歌唱時のマスク着用や室内の換気徹底などを求める。また、クラスター関係の感染者に高齢者が多いことから、高齢者に改めて注意を喚起する。(阿久沢悦子)
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