2020年7月23日木曜日

信頼できる不動産仲介業者を見つける「宅建業免許番号」信頼できる不動産仲介業者を見つけること、これは非常に難しいというのが本音です。
確かに、大手の不動産仲介業者であれば一定のレベルは確保されているかもしれませんが、同じ会社でも支店によってレベルが違ったりします。

また、不動産仲介会社に勤めている人は独立志向が非常に強く、ある程度実績を積むと独立するのがほぼ常識となっています。
ただ、不動産仲介業者を管轄する国土交通省もその辺りの事情はある程度把握しています。
今回は、信頼できる不動産業者が見つかるヒントである「宅建業免許番号」について解説します。
© マネーの達人 提供 信頼できる不動産仲介業者を見つける「宅建業免許番号」

最初に注目して欲しい「宅建業免許番号」

不動産仲介業者を選ぶポイントとして、大手を希望する方は多いと思います。
ここで注目して頂きたいのが、不動産仲介業者の下の方に出ている「宅建業免許番号」です。
複数の都道府県に事務所を設置:
【国土交通大臣免許】東京都と神奈川県など複数の都道府県に事務所がある場合 1つの都道府県だけに事務所を設置:
【知事免許】東京都、大阪府など事務所の所在地がある1つの都道府県
「宅建業免許番号」が国都交通大臣か知事かで、その不動産仲介業者がどの程度の規模なのかという想像がつきます。
たとえば、購入したい地域が決まっていて、その地域の詳細な情報を知りたいのであれば「知事免許」の不動産仲介業者が適しているかもしれません。
一方で、購入したい地域がエリア単位でしか決まっていない場合には、周辺の情報を多く抱えている「国土交通大臣免許」の不動産仲介業者がよいと言えます。

「宅建業免許番号」のかっこ内の数字にも注目

次に注目して頂きたいのが、「宅建業免許番号」の中にかっこ内に書かれている数字です。
たとえば、国土交通大臣免許(3)号、東京都知事免許(1)号といった具合に必ず数字が書かれています。
これらは、宅建業の免許を何回更新しているかということを示しています。
更新は1996年以降は5年に1回(それ以前は3年に1回)ですから、上記の例でいえば、
国土交通大臣免許(3)号の会社:
5年 × 3回更新 = 15年、最低でも15年以上は問題なく営業している 東京都知事免許(1)号の会社:
5年 × 1回更新 = 5年、最低でも5年以上は問題なく営業している
ということです。
なぜ、不動産仲介業者にこのような表示が義務付けられているのか、それは「不動産」という大きな財産を扱うにあたって不動産仲介業者がきちんと対応するよう、宅地建物取引業法(宅建業法)で縛りをかけているからです。
なお、国土交通大臣免許 → 知事免許、知事免許 → 国土交通大臣免許に更新した場合には番号もリセットされますのでご注意ください。
「宅建業免許番号」のかっこ内の数字にも注目© マネーの達人 提供 「宅建業免許番号」のかっこ内の数字にも注目

迷ったら「宅建業免許番号」を比較検討

宅建業法でこのような表示が義務付けられているおかげで、不動産仲介業者の規模以外にその不動産仲介業者がどのくらい営業しているかが分かるようになっています。
この数字が若い番号だからといってその不動産仲介業者に問題がある訳ではありませんが、更新数字が大きいほど不動産仲介業者としての実績が長いことはわかります。
そして、このような信頼できる不動産仲介業者には、他の不動産仲介業者から優良物件と言われるお得な中古物件が持ち込まれることが多いのです。
中古物件は基本的に不動産流通機構のレインズに登録されますが、取引相手としての信頼も高くなるのです。
このように考えて信頼できる不動産仲介業者を味方につけると中古物件の取引が安心かつお得になることが分かります。
不動産仲介業者選びに迷ったら、まずは「宅建業免許番号」を比較検討してみることをおすすめします。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)

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