「避難勧告」廃止、「指示」に一本化…レベル4の並存解消
東日本を中心に甚大な浸水被害をもたらした昨年の台風19号などを受け、市町村が発令する避難情報のあり方を検討してきた内閣府は、避難勧告と避難指示が併存する現行の制度を見直し、「勧告」を廃止して「避難指示」に一本化する方針を固めた。今後、見直し案を取りまとめ、来年の通常国会に災害対策基本法改正案を提出する。
政府は、昨年5月、大雨時の災害の危険度や住民の取るべき行動を5段階の「警戒レベル」に分けて発表する運用を開始。避難勧告と避難指示はともにレベル4(危険な場所から全員避難)に位置づけられた。
災害対策基本法では、災害時にはまず勧告を出し、危険が高まれば指示を出すと定められており、「避難指示は必ず発令されるわけではないため、二つともレベル4とした」(内閣府)という。これに対し、自治体からは「違いが分かりにくい」「指示待ちにつながっている」といった声が上がっていた。
内閣府は、見直し後の制度では、避難勧告を廃止して避難指示に一本化した上で、レベル4とする方針。さらに、最も危険度の高いレベル5(災害発生情報)には、「避難命令」といった新たな避難情報の名称を付け、住民に安全確保を促すとしている。
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