2020年7月27日月曜日

国公立大で最多志願者5年連続、今年の入学者から「全員留学必須」でもトップ維持

 2020年度国公立大2次試験の確定志願者数が20日発表され、千葉大は1万212人となり、5年連続で全国最多となった。20年度に入学する学生・大学院生から留学を必修化する「全員留学」の取り組みが始まり、授業料も値上げすることから影響が注目されていた。同大幹部は「全員留学という大学改革の方向性が支持され、一安心した」と話している。
 文部科学省のまとめでは、20年度国公立大一般入試の志願者数は千葉大が唯一、1万人を上回った。北海道大、神戸大、東京大、大阪府立大と続いた。
 千葉大は、16年度に国立大初の国際教養学部を開設したことで志願者数を伸ばした。一方で、15年度入試でトップだった東京大は、16年度入試から推薦入試を導入し、後期日程の募集をやめたため、一般入試の志願者数が減り、千葉大がトップに躍り出ていた。
 千葉大は昨年1月、20年度から「全員留学」を始めると表明。同6月には授業料の値上げも発表した。学部生では年間53万5800円から64万2960円へと値上がりする。国立の総合大学で学部の授業料を値上げするのは初めてで、全員留学の財源に充てる考えを示している。
 徳久剛史学長は当時、「千葉大にとってターニングポイント(転換点)になる。(受験生が)一時的に減ったとしても構わない。良いことをやれば、数年後には倍増する」と強気の姿勢をみせていた。
 途中集計の段階では別の国立大が1位になっていた。今回の結果を受け、佐藤智司副学長(入試担当)は「授業料値上げもあり、受験生確保にとって負に働くかもしれないと覚悟していた」と打ち明けつつ、「グローバル人材を育成するという大学の方向性が受験生の皆さんに受け入れられ、うれしく思う」と話した。

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