2020年7月27日月曜日


【独自】ALS嘱託殺人 女性から金額提示…容疑医師に130万円
 難病の筋萎縮いしゅく性側索硬化症(ALS)の女性患者(当時51歳)に対する嘱託殺人容疑で医師2人が京都府警に逮捕された事件で、医師側に支払われた金銭について、女性から金額を提示していたことが捜査関係者への取材でわかった。削除された女性のパソコンのデータを復元し、詳細なやりとりが判明した。
 元厚生労働省技官の医師大久保愉一よしかず(42)(仙台市)、医師山本直樹(43)(東京都港区)の両容疑者は昨年11月30日、京都市中京区の女性宅で、女性の依頼を受けて薬物を投与し、殺害した疑いで逮捕された。
 女性は遅くとも2018年末頃から大久保容疑者とツイッター上で連絡を取り合うようになった。
 捜査関係者によると、事件に関するやりとりは女性のパソコンから削除されていたが、府警がデータを復元したところ、女性が大久保容疑者に、「お金を払ってでも死にたい」と繰り返し伝える記録が見つかった。昨年11月に入り、大久保容疑者が女性に山本容疑者の口座を伝え、女性は金額を提示していた。女性は同月21日に50万円、同23日に80万円を振り込み、その前後に具体的な段取りなどを決めていたという。
 関係者によると、女性は事件前、海外の自殺ほう助団体への依頼を具体的に考え、費用などを調べていた。体力的な理由で渡航を断念したが、130万円はこの団体が受け取る費用とほぼ同額だという。
 一方、大久保容疑者は、匿名ブログやツイッターなどで、安楽死と報酬に関する投稿を繰り返していた。

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