2020年8月10日月曜日

商船三井運航の貨物船座礁、海に漏れ出た重油は1000トン以上


貨物船の座礁を謝罪する商船三井の小野晃彦副社長(中央)、長鋪汽船の長鋪慶明社長(右)ら(9日、東京都港区の商船三井で)
貨物船の座礁を謝罪する商船三井の小野晃彦副社長(中央)、長鋪汽船の長鋪慶明社長(右)ら(9日、東京都港区の商船三井で)

 インド洋の島国モーリシャス沖で海運大手の商船三井が運航する大型貨物船が座礁した事故で、商船三井と船を所有する長鋪ながしき汽船が9日、都内の商船三井本社で記者会見した。両社は海に漏れ出た重油が1000トン以上に上るとみられることを明らかにし、謝罪した。

 商船三井によると、貨物船「WAKASHIO」が現地時間7月25日夜にモーリシャス島の南東沖で座礁。今月6日朝に燃料タンクに亀裂が入り、中にあった1180トンの重油のほとんどが流出したとみられるという。除去作業を進めているが、これまで回収したのは約50トンにとどまる。流れ出た一部の重油が着岸したとの報告もある。現地はサンゴ礁が広がり、近くに自然保護区もあるといい、環境とともに観光業への影響も懸念されている。

 事故原因は調査中だが、商船三井は「船が浅瀬に近づきすぎた」(加藤雅徳常務執行役員)としている。

 事故処理や賠償の責任は船主の長鋪汽船にあるとされ、同社は保険会社と連携して対応を進めているという。「運航者」の商船三井も社員を現地に派遣するなど支援する。 

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