今週の周氏の逮捕は日本でもトップニュースとして報じられ、ソーシャルメディアでも大きな話題となった。同じように香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕された他の著名人らの存在は、かすんでしまった。
メディアをうまく使い、テレビ映りが良く、日本語を流ちょうに話す周氏は、外交問題には比較的無関心とされる日本人の心をつかみ、中国政府による香港の締め付けに対し、これまでにないほど日本人の注目を集めている。
周氏の逮捕の後すぐに、「#フリーアグネス」や「#周庭氏の逮捕に抗議する」など日本語のハッシュタグが拡散し、政治家や作家、俳優ら著名人も支持をツイートした。
■ツイッター、邦楽、たこ焼き
周氏が日本で人気な理由は、日本のメディアに登場するなど日本をターゲットにした日本通ならではの活動によるところが大きい。日本語のツイッター(Twitter)アカウントには47万人以上のフォロワーがいる。
周氏は、間に誰も介さずに日本人に語りかけることができるほど日本語能力が高い。また、アニメやJポップ好きを公言していることも多くの日本人から好感を得ている。
周氏は11日に保釈されると日本語で取材に応じ、拘束されている間、アイドルグループ欅坂46(Keyakizaka46)の「不協和音(Fukyowaon)」の歌詞が頭に浮かんだと話した。
日本食好きとしても知られ、たこ焼き作りに挑戦して失敗した写真などを共有することもあった。
昨年には、経済誌「フォーブスジャパン(Forbes Japan)」が発表した、日本で最も影響力のあるインフルエンサー・トップ50にランクインした。他にランクインしたのは、主に日本人だった。
日本のメディアで「民主の女神」と称されることが多い周氏だが、過去のインタビューでは、この呼び名が好きではないと発言している。
一部のネットユーザーは、この呼び名は特に女性性を強調する語で女性を表し、モノ扱いするという日本のメディアの慣習を反映しているとして憤りを示している。
だが、周氏の人気の高さが日本の政策にどれほど影響を及ぼしているのかは定かではない。
菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官はこれまで、国安法の適用について一般的な懸念を示したことはあるが、周氏個人の逮捕について特に言及したことはない。
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