2020年9月1日火曜日

厚生労働省が入る合同庁舎=東京都千代田区© 朝日新聞社 厚生労働省が入る合同庁舎=東京都千代田区  会社員などが入る厚生年金保険料の上限が、9月から引き上げられる。月収63万5千円以上の加入者が対象で、自己負担は月約2700円増える。その分、将来受け取る年金の額も増えるが、新型コロナウイルスの感染が拡大するなかでの負担増となる。
 厚生年金の保険料は、月収に応じて決まる。一定の範囲内は同じ月収とみなす「標準報酬月額」を使って計算する。これまでは実際の月収が60万5千円以上の「62万円」が上限だったが、9月からは63万5千円以上の「65万円」が新たに設けられる。上限は加入者全体の平均標準報酬月額の2倍にすることになっており、平均が増えたことで今回、引き上げた。
 保険料は標準報酬月額の18・3%を働き手と雇い主が半分ずつ負担する。これまで自己負担の上限額は月5万6730円だったが、今回の引き上げで月5万9475円に増える。
 年金は払った保険料が多いほど、将来受け取る年金額も増える。日本年金機構によると、20歳から40年間、新たな保険料の上限額で納める場合、受け取る年金額はこれまでの上限額に比べ、年約8万円増えるという。(山本恭介)

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