お盆になると、仏間に精霊棚と呼ばれる祭壇を設置してご先祖さまを迎え入れます。
ふだんは仏壇の中にある位牌に手を合わせますが、お盆の期間中は精霊棚に位牌を並べて供養します。
精霊棚をどのように飾ればよいか、お盆飾りにはどれくらいの費用がかかり、どこで何を購入すればいいのか、くわしくまとめました。
お盆飾りの設置方法
お盆飾りの設置はそんなに難しいものではありませんし、手作りであれば費用もさほどかかりません。
地域による違いはありますが、一般的には次のような手順で棚を組んでいきます。
1. 小机や経机を用意します。
自宅にあるものでも構いませんし、ホームセンタなどで安い小机を買っても構いません。
2. 小机に真菰(まこも)を敷きます。
この上にさまざまなお飾りやお供え物を置いて精霊棚を作っていきます。
3. お供え物を並べます。
並べるものは地域によって異なりますが、主に次に挙げるものが選ばれています。
素麺や昆布などの乾物
夏の暑い季節に傷まないものとして、乾物がお供えされます。
ほおずき
お盆のお花と言えばほおずきです。
中が空洞になっており、その中にご先祖様が宿ると考えられ、さらには提灯の火袋と見立ててお盆のお供え物として定着したと言われています。
また、鮮やかな赤が精霊棚をはなやかにしてくれます。
キュウリとナス
キュウリとナスは夏野菜の代表です。
細いキュウリを馬、太いナスを牛と見立てます。
「早く帰ってきてくれますように」と、キュウリの馬に乗ってやって来て、「ゆっくり帰っていきますように」とナスの牛に乗って彼方の世界へ帰っていくと考えられました。
水の子
蓮の葉の上に夏野菜を細かく刻んだものと洗い米を混ぜたものをお供えします。
家の祖霊ではなく、餓鬼道に堕ちた浮かばれない諸霊のためにお供えします。
生花・果物・夏野菜
その他には生花や果物や夏野菜など、思い思いのものをお供えしましょう。
インターネットのお盆飾りセット
自分で作れてしまうお盆飾りですが、必要なものは、スーパー、ホームセンター、仏壇店で購入できます。
また、初めてお盆を迎える人、家にお盆飾りの準備がない人は、インターネットで販売されているお盆飾りセットが便利でしょう。
吊り提灯、置き行燈、真菰の敷物、牛と馬の人形、蓮皿などがセットで6,000円から1万円で購入できます。
また、手ごろな小机がない場合はお盆専用の白木の机が3,000円程度で購入できます。
2段や3段のひな壇上のものも販売されているので、地域性に合わせて選びましょう。(執筆者:五十嵐 信博)
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