8月7日 編集手帳
[読者会員限定]
明治大サッカー部の応援は「ビーアラート」と連呼する。世界のサッカー選手の間で用いられる掛け声の一つで、「油断するな。心を研ぎ澄ませ」との意がある◆英語の「be」と「alert」からなる。直訳すれば「警戒しましょう」だが、ここはサッカーに倣って、心を研ぎ澄ませようと、アラートの語に特別な意味をこめる時かもしれない。環境省と気象庁が「熱中症警戒アラート」を発表した。制度開始から初めてとなる◆気温、湿度、建物や地面からの放射熱から算出した「暑さ指数」が、危険域にたっした場合に出される。東京、千葉、茨城が今回の対象になる◆しかしながら全国的に酷暑が到来している。1都2県にとどまるのは関東甲信で制度が先行運用されているためだ。範囲外にお住まいの方も、炎天の続く日々をくれぐれも油断なく過ごしていただきたい◆アラートは「見張る」旨のイタリア語が語源だという。「見守る」ではないところがちょっと残念だが、熱中症になりやすい高齢者と子供たちに向ける視線は多いにこしたことはない。家族で、地域で“ビー・アラート”しましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿