藤井棋聖、王位奪取し二冠と八段の最年少記録樹立
将棋の王位戦七番勝負第4局が19、20日、福岡市の大濠公園能楽堂で行われ、挑戦者の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に80手で勝ち、シリーズ4連勝で王位を奪取した。18歳1か月での二冠達成は史上最年少で「10代二冠」は史上初の快挙。また、タイトル2期獲得を達成したため、日本将棋連盟の規定により八段に昇段。八段昇段の最年少記録も樹立した。
19日に始まった第4局は先手、後手がともに飛車先の歩を交換する「相掛かり」の戦型になり、終盤で鋭く踏み込んだ藤井棋聖が寄せきった。終局後、藤井新王位は「4連勝という結果は望外で、自分の実力以上のものが出せた」、木村前王位は「ストレート負けは恥ずかしい限り。また一から頑張りたい」と話した。
愛知県瀬戸市出身の藤井新王位は杉本昌隆八段門下。2016年10月にプロ入りして以来、歴代1位の29連勝、最年少での棋戦優勝など、様々な記録を塗り替えてきた。今年7月には、屋敷伸之九段(48)が持っていた「タイトル奪取の最年少記録」(18歳6か月)を約30年ぶりに更新する17歳11か月で初タイトルの棋聖を獲得した。
20日に達成した二つの記録のうち、これまで「最年少二冠」は羽生善治九段(49)(21歳11か月)が、「最年少八段」は加藤一二三九段(80)(18歳3か月)が保持していた。
羽生九段の話「10代で複数冠を保持するのは空前絶後の大記録だと思います。一方で昨今の藤井さんの充実著しい内容を見ていると不思議ではない結果とも感じます。今後も将棋の進化のフロントランナーとして活躍を期待しています」
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