2020年8月20日木曜日


史上最年少で二冠を達成し、記者会見場で花束を手に笑顔を見せる藤井聡太・新王位(20日午後6時31分、福岡市中央区の西鉄グランドホテルで)=田中勝美撮影史上最年少で二冠を達成し、記者会見場で花束を手に笑顔を見せる藤井聡太・新王位(20日午後6時31分、福岡市中央区の西鉄グランドホテルで)=田中勝美撮影
 藤井聡太新王位は、対局終了後に対局場の福岡市・大濠公園能楽堂でインタビューに応じ、さらに同市のホテルで記者会見を行った。主な一問一答は次の通り。【終局後インタビュー】
 ――王位戦七番勝負はどんなシリーズだったか。
 4連勝は望外というか、実力以上の結果が出たのかなと思う。
 ――4局のうち一番大きな勝利は。
 第2局。終盤まで常に苦しい形勢が続いたので、勝つことができたのは大きかった。
 【記者会見】
 ――七番勝負を振り返って。
 2日制の対局は初めて。一手一手しっかり考えて指せた。こちらが気づいていない好手を指される場面もあり、課題を感じた。
 ――今年の活躍の要因をどう分析?
 新型コロナウイルスの影響で2か月間弱対局がない期間があり、普段以上にじっくり将棋に取り組めた。再開した後は渡辺(明)先生、永瀬(拓矢)先生、木村先生といったトップ棋士と多く対戦できたことが、成長の糧になっていると思う。
 ――(以前から実力のピークを迎えると話している)25歳前後の未来をどう描くか。
 強くなる目標は変わらないと思う。
 ――史上最年少の二冠・八段昇段の心境を。
 なかなか実感が湧いてこない。精進して、良い将棋をお見せできるように頑張っていきたい。
 ――杉本昌隆師匠の段位に追いついた。
 自分でも気づいていなかった。師匠とは順位戦と竜王戦でも同じクラスにいる。お互いに高め合っていければいいのかなと思う。
 ――高校生活最後の夏が終わるが、宿題は完璧か。
 対局が多く、なかなか学校には通えていない。棋聖戦、王位戦が終わって一息ついたので、そちらのほうは改めて考えていければ。
 ――今年度中にタイトルを取る可能性があるのは王将戦。意気込みを。
 メンバーは強い方ばかりなので、いい将棋を指せるように頑張りたい。
 ――「藤井二冠」を目指して将棋をする子どもたちに。
 1局指すごとに新しい可能性を追求して楽しんでほしい。負けたときは悔しい気持ちも大切だが、それを次の対局につなげてほしい。

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