【独自】ワクチン全国民分確保へ…政府コロナ対策 来年前半に
インフル同時流行警戒政府が新型コロナウイルス対策をまとめた「政策パッケージ」の全容が判明した。来年前半までに全国民分のワクチンを確保することに加え、新型コロナと季節性インフルエンザの同時流行に備え、検査体制を拡充する方針などを盛り込んだ。安倍首相が28日の新型コロナ対策本部で表明し、その後の記者会見で説明する予定だ。
政府は対策本部の事務方トップである杉田和博官房副長官の下に、テーマごとに特別作業班(タスクフォース)を設置し、省庁横断的な取り組みを進める。
ワクチンについては、迅速な供給を図ることに加え、接種で健康被害が起きた場合には、訴訟などで生じるメーカーの損失を国が補償する仕組みを整備する。早ければ次の国会に関連法案を提出する方向だ。
今後予想されるインフルエンザの流行期には、医療機関で新型コロナとインフルエンザの検査を両方行わなければならないケースが急増するとみられる。このため、政府は9月初旬にも都道府県に対し、検査体制の整備計画を策定するように要請するとともに、抗原検査やPCR検査による新型コロナの検査能力を1日あたり20万件程度まで引き上げることを検討している。
新型コロナを感染症法上の指定感染症に位置づけていることに関しては、政令改正などを行い、入院勧告や就業制限などに関する運用を柔軟に見直す方針だ。軽症者や無症状者への対応が医療機関や保健所の負担増大につながっているとの指摘があることに配慮した。
病床や宿泊療養施設を今後も維持するため、都道府県向けの「緊急包括支援交付金」を積み増す方針も打ち出す。新型コロナ患者の受け入れで経営が悪化する医療機関への財政支援も進める。また、他の自治体や関係学会から保健師などを派遣する仕組みも作る。資格を持ちながら保健師として勤務していない「潜在保健師」を活用するため、都道府県単位での人材バンクを創設する。
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