レバノンの首都ベイルートの港湾地区で4日午後6時ごろ(日本時間5日午前0時ごろ)、大規模な爆発が起きた。ロイター通信によると、同国政府は死者が78人に達し、約4000人が負傷したと明らかにした。がれきの下に多数の人々が閉じ込められており、救助活動が続いている。死傷者がさらに増える可能性がある。
爆発が起きたのは、爆発物を保管する倉庫。レバノンのアウン大統領はツイッターで「(爆薬の原料となる)硝酸アンモニウム2750トンが6年間にわたって、安全性を欠いたまま倉庫に保管されていた」と明かし、「この件に責任がある者は厳しく処罰される」と述べた。
現地からの報道によると、SNSなどの映像では、白煙が上がる中で大きな爆発が起き、赤茶色い巨大な煙が立ち上った。爆発の衝撃で、周辺の多くの建物も被害を受けており、ベイルートのアブード知事は市が「被災地と化した」と述べた。
ベイルートは人口240万人の大都市で、2005年にはハリリ前首相が暗殺される爆発テロが起きている。また、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは隣国イスラエルと敵対関係にあり、最近では2006年にイスラエル軍がレバノンへ侵攻した。
中東の衛星テレビ局アルアラビーヤは、ヒズボラのミサイル保管庫が爆発したと報じているが、イスラエル政府当局者はロイター通信に「我が国は一切関係ない」と述べた。【真野森作、エルサレム高橋宗男】
0 件のコメント:
コメントを投稿