2020年7月25日土曜日

電力会社の見直しで年間数万円の電気代削減も© マネーポストWEB 提供 電力会社の見直しで年間数万円の電気代削減も  新型コロナウイルスの感染拡大は、家計にもじわじわと悪影響を及ぼしている。厚生労働省によると、今年5月の月間現金給与額は前年比で2.1%減。残業代などの所定外給与は25.8%減と、前年比の7割近くにまで落ち込んでいるのだ(事業所規模5人以上の場合)。
 インターネットの掲示板などでは「残業代がゼロになって住宅ローンが返せない」「夫の夏のボーナスゼロが決まった。どうしよう…」などと切実な声が相次いでいる。こうした非常事態下でできるのは、まずは支出の削減。それも“買おうと思っていたワンピースを諦める”といった一過性のものではなく、抜本的な見直しが急務だ。
「上半期の業績は、冬の賞与に反映されます。これから新型コロナによる家計への影響は、もっと深刻になるでしょう」(ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さん)
 無理なく家計を改善するためには、各支出を少しずつ減らしたい。最新の家計節約術を試してみよう。

電力会社の乗り換えで年2万円おトクに

家で過ごす時間が増えたことで、光熱費がぐんと跳ね上がり、請求書を見て驚いた人も多いだろう。電力会社アイ・グリッド・ソリューションズの調査によると、テレワークによって電気代が増えたという家庭は59%にも上っているという。その金額は、平均で月額1700円。年間で2万円以上、電気代が上がってしまうのだ。エアコンの使用で電気代が嵩むこれからの季節は、ますますの増加が見込まれる。
 そこで検討したいのが電力会社の“乗り換え”だ。総務省の統計でも、光熱費の中で電気代が占める割合は49%と最も多い。もともと契約していた地域の大手電力会社から、2016年の「電力自由化」(*)で生まれた電力会社に契約し直すことで、電気代を抑えることができるという。
【*2016年4月に改正電気事業法が施工されたことにより、以前は地域で決められていた電力会社としか契約できなかったが、新たに参入した電力会社などから、自由に選んで契約ができるようになった】
 しかし、全ての人が節約の恩恵を受けられるわけではない。節約効果が期待できるのは、ある特徴をもつ家庭だという。
「電気料金のプランは『アンペア(以下A)』という単位で分けられています。10Aから60Aまであり、電気を多く使う家庭ほど大きなアンペアで契約をしています。40A以上で契約していて、月額4000円以上の電気を使っている家庭は、乗り換えを検討した方がいいでしょう」(前出・畠中さん)
 乗り換え先はさまざまあるが、たとえば、全国展開している『Looopでんき』は、月額の基本料金が0円。電気使用料に応じて金額が決まり、50Aの契約で月の電気使用量が平均的な400キロワットなら、地域の電力会社と比べて、月額で約2000円安くなる場合もあるという。
 さらに、電力会社の乗り換えにはこんなメリットも。
「電力会社の多くは乗り換えキャンペーンを行っているので、1万~3万円ほど、キャッシュバックを受けられることがあります」(畠中さん)
 光熱費の支払いを銀行引き落としにしている場合は、カード払いに切り替えを。カードで払えばその分、ポイントがたまるからだ。なかでも還元率が高いのは楽天銀行デビットカードで、100円につき1円分のポイントがたまる。
 また、契約だけでなく、電気を使う家電製品そのものも見直せる。家庭で最も電気を使うのは冷蔵庫。これを最新の省エネタイプに替えるだけで、消費電力を効果的に抑えられるのだ。 「最新モデルの消費電力は10年前の機種と比べて、3分の2以下になることも。電気代にすると、年4000円ほどカットできる可能性があります」(ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん)
 買い替えのベストタイミングはまさにこれから。
「白物家電は、安くなる時期がある程度決まっています。冷蔵庫は毎年10月に新モデルが出るので、7~9月は値下がりが期待できます」(前出・風呂内さん)
 さらに、購入の際にもテクニックがある。光熱費の支払いと同様、ポイントの取り逃しは禁物だ。
「インターネット通販大手・楽天市場の家電量販店で購入すると、ポイントアップキャンペーン中ならポイントが10%以上つくこともあり、実店舗で買うより数千円単位でトクするケースが少なくありません」(前出・風呂内さん)

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