昨年8月1日以来、357日ぶりとなる甲子園のマウンド。ファンの拍手を浴びながら、緊張感漂う表情で打者に向かった。時折大きくそれる荒れ球は以前と変わらない。しかし走者を出しながらも得点は許さず、五回まではスコアボードに「0」を並べた。
だが2点リードの六回、先頭西川の安打と連続四球などで招いた2死満塁で、ピレラに154キロの直球を右翼席へ運ばれた。七回もマウンドに向かったが、この日6つ目の四球を与えたところで降板となった。
3月に新型コロナウイルスに感染して入院。回復後も練習に遅刻して2軍落ちした。ようやく巡ってきた信頼を取り戻すためのチャンスは、苦い敗戦となった。それでも矢野監督は「ピンチを背負って力みもあったが、勝負に行った結果なので仕方ない」と、次回も先発で登板させると明言。次こそ力強いリベンジを果たしたい。 (上阪正人)
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