JR4社・主要私鉄の全社が赤字に…4~6月期、コロナで旅客需要が激減
- JRの上場4社と主な私鉄15社の2020年4~6月期連結決算が12日、出そろった。新型コロナウイルスの感染拡大で旅客需要が激減し、全社の最終利益が赤字となった。赤字額の合計は約5015億円で、経営への打撃の大きさが浮き彫りとなった。鉄道事業は本来、通勤や通学の安定した収入が見込め、不況下でも強いビジネスとされてきた。だが、緊急事態宣言の発令で、人の移動が大幅に抑制される異例の事態が響いた。
赤字額はJR東日本の1553億円(前年同期は915億円の黒字)が最大で、JR西日本が767億円、JR東海が726億円で続いた。私鉄では、ホテルやレジャーも手がける西武ホールディングスが287億円(前年同期は142億円の黒字)と、最も大きな赤字を計上した。
JR、私鉄の全19社が10%以上の減収だった。JR東やJR西などは四半期ベースで過去最悪の赤字額で「未曽有の危機」(JR西の長谷川一明社長)だ。
感染者が再び増加傾向にあり、足元の旅客数も伸び悩んでいる。JR東海とJR西では、東海道新幹線や山陽新幹線の7月の利用が、前年同月比で6~7割減にとどまっている。名古屋近郊と近畿圏の在来線の利用も3割以上落ち込んでいる。
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