「普段は在宅で仕事をしていて電車にも乗らない」。東京都墨田区の男性会社員(44)は、東京在住者の旅行は補助対象外になるとニュースで知り、戸惑いを隠せなかった。8月上旬に家族と長野県のいとこの農作業を手伝いに行く予定だった。「Go To」利用なら宿泊費の35%が割引されるため、普段より豪華な食事付きプランで旅館を予約した。今回の方針に「都内で感染者が増えているので(除外は)妥当だとも思う」と理解は示しつつ、「長野に行っても畑しか行かないつもりだった。感染リスクは低い方だと思うのに……」と話した。
杉並区の会社員、内山祐希さん(30)は事業を利用し9月に千葉県の温泉旅館に宿泊予定だったが、キャンセルする予定だ。恋人との記念日を祝う旅行で当初4月に予定していたが、都内の感染が拡大し延期。6月に再予約したが、世間が自粛ムードだったことから結局キャンセルし、今回は3度目の予約だった。対象外となることについて「東京も広く感染状況には違いがある」と疑問を呈した。
都内有数の観光地・浅草。2週間ほど前から徐々に観光客が戻り始め、商店街などではコロナ対策として新しい空調装置の導入などを進めていたという。浅草観光連盟の冨士滋美会長(71)は「これからお盆などがあり、コロナ前に戻るとは言わないまでも、観光客が増えることは期待していた。朝令暮改が続くと現場が混乱するから困る」と話した。【南茂芽育、井川諒太郎】
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