2020年7月17日金曜日

ボーナスシーズンです。振込を待ちわびている人、早めの支給でもうほくほく顔の人と様々でしょう。
ところが、ボーナスをうまく使えない人もいます。気がつけばズルズル使ってしまって、思ったほど目的を持って使えなかったというパターンです。
この失敗の場合、多くは「いつもの給与振込口座にボーナスも入れっぱなしだった」というパターンのように見受けられます。
マネーハックの発想でいえば、これが間違いのもとです。

「見える額」が「使っていい額」という誘惑になってしまう

給与振込口座は、「1カ月の生活費のある口座」という感覚が強いと思います。給与振込日の数日前には1万円を切っていて、給与振込日に1カ月分の生活費がチャージされるような感覚で使っている場合です。
こういう人は「見える額」、つまり残高照会したら表示される額を「使っていい額」と考えてしまいます。そのためボーナスが入金されたとき、「ボーナス分XX万円+給与の残り額YY万円」ということが理屈では分かっていても、ボーナス分をずるずると取り崩してしまいます。
毎日家計を切り詰めながらがんばっているところに、ボーナスというまとまった金額が入金されたため、ほっとしてしまうことを責めるのは酷だと思うのですが……。
そこで、一工夫してみましょう。その「見える額」を減らしてしまえばいいのです。

「自分の目」から隠すための隠し口座を作ろう

隠し口座、というと金持ちが脱税に使うような感じの言葉ですが、普通に暮らしている私たちにとっても「隠し口座」はあると便利です。
昔は額縁の後ろや屋根裏にそっとお金を隠して、目に見えなくしてしまうことを貯金の方法の1つとしました。あれも一種の隠し口座だったわけです。
さすがに今どき、額縁はあまりないでしょうし、屋根裏に隠しておく時代でもありませんが、キャッシュカードを1枚作るだけで、あなたも「隠し口座」を持つことができます。
給与振込口座であるA銀行以外にB銀行の口座を作って、ボーナスはそこに移せばいいのです。
メインバンク(給与振込口座)だけを見ている限り、B銀行のお金は「見えないお金」となります。しかしそれだけで、毎日の生活費とボーナスを切り離すことができます。
実はこれ、やっている人は当たり前にやっていることですが、一度もやっていない人は絶対にやってみるべきです。やっぱりちょっと使ってしまうことがあったとしても、「全部メインバンクに入れっぱなし」よりは、確実にお金が残ることになるでしょう。

隠し口座を作るなら、ネットバンクが便利

さて、「隠し口座」とする銀行はどこがいいでしょうか。メインバンクと違う銀行を選ぶのは、なかなか大変かもしれませんが、オススメはネット専業の銀行などです。
支店をたくさんもっている銀行とは違い、コンビニATMで使ってもらうことを想定しているので、利用料金を無料としていることが多いからです。これなら入金の手間も簡単ですし、必要なときにもスマートに下ろすことができます。いくつか紹介してみましょう。
みずほ銀行の人ならイオン銀行にしておくと、みずほ銀行のATMでイオン銀行のATMがそのまま使え、入出金が平日日中なら無料です。これなら会社の近くのみずほ銀行で、「下ろして、移す」作業が簡単に行えます。
身近にあるコンビニがセブン-イレブンという人なら、セブン銀行の口座を作っておけば、「会社帰りにメインバンクで下ろし、帰りにセブン-イレブンで入金」というだけでOKです。
それ以外にも、コンビニATMでの入金は原則無料、出金が月数回(利用状況によって回数が異なる)としているのは、ソニー銀行と住信SBIネット銀行などがあります。

あなたの財布に「隠し口座」をもつ

隠し口座といっても、貸金庫のように利用料金を払ったり、利用時間に制限はありません。キャッシュカードは財布に入れておくだけで、隠し口座をもうひとつ持てる、というのはちょっと面白いことです。

できれば財布の中でも、取り出しにくいところにカードを忍ばせ、「隠し口座」の気分を楽しんでみてください。とても単純で簡単なことが、あなたのお金を守ってくれるとしたら、ちょっと楽しいことではないでしょうか。
「そんなことでボーナスが残るはずがないでしょ」「ウソでしょ、それ」と思う人ほど、ぜひやってみてください。

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